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映画「RUSH」を10倍楽しくみる方法1

70年代のF1を取り扱った映画「RUSH」がいよいよ公開される。とはいえ40歳以下の方にとって、70年代は大昔の出来事であろう。そこで当時の時代背景も含めて振り返って見たい。 映画は76年シーズンのニキ・ラウダとジェームス・ハントとのチャンピオン争いを軸に展開される。この前年75年シーズンはニキ・ラウダが初のチャンピオンを獲得。これはフェラーリにとって1964年のジョン・サーティース以来のドライバーチャンピオン誕生である。つまり11年間もフェラーリはドライバータイトルを獲得できなかったことになる。そこに現れたのが新星ニキ・ラウダ。もっとも74年にフェラーリに移籍してきたラウダだが、それ以前はそれほど輝かしい実績があったわけではない。 71年にデビューしたものの1戦だけのスポット参戦。翌72年はマーチからフル参戦を果たすも最高で7位と当時のポイント制では入賞なしであった。ちなみにこのチームの代表をしていたのがマックス・モズレーである。73年はBRMへ移籍するも入賞は一度だけ。しかしこの年のモナコで予選6位を記録し、リタイヤしたもののいい走りを見せる。ここでラウダの人生を一変させる出会いがある。翌年フェラーリへ移籍するクレイ・レガッツォーニがチームメイトになり、彼がフェラーリにラウダを紹介してくれたのだ。彼がBRMへ移籍する際に、自身の生命保険を担保に銀行からお金を借りてチームに支払ったのは有名な話だ。そう彼はペイ・ドライバーの先駆けでもあるのだ。結果だけを見ると彼のこの投資は驚くべきのリターンを得ることになる。 74年にフェラーリに移籍するとラウダは瞬く間に輝きを見せ2勝をマークし、チャンピオン争いに絡む。結果的に最後の5レースを連続リタイヤしたのでチャンピオンを逃すが、その走りは見るものを魅了した。そして75年は5勝をマークして初のチャンピオンに輝く。

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