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レーシングポイントはメルセデスのデッドコピーか?

第二戦のフリー走行でレーシングポイントの二台が速くて話題になりました。決勝でもペレスは17位スタートから6位入賞。しかも一時は4位を走るアルボンをオーバーテイクする勢いでした。結局アルボンと接触して6位になりましたがこのレーシングポイントの活躍は注目です。ストロールも7位でペレスは開幕戦でも6位入賞です。
 
ライバルチームからはメルセデスのコピーでずるいという声も聞こえてきますが、本当のところはどうなんでしょうか。
まずメルセデスから設計図を譲り受けていると言うことはまずありません。そんなことすれば絶対にどこからかバレますし、調べれば一目瞭然です。
 
ではレーシングポイントがメルセデスの真似をしたから悪いのでしょうか。しかしながらライバルチームのコピーをするのはF1の常套手段です。それにライバルのマシンをコピーすれば速くなれるなら誰も苦労はしません。他のチームも同じことをすれば良いだけです。でも同じことはできないでしょう。それは例え同じマシンを作れたとしても、それを速く走らせるようにするのは難しいからです。
 
特にF1のようにセッティングがシビアなマシンだと、同じマシンでも速く走らせるのは難しいと思います。実際、今世界中のフォーミュラ選手権は同じマシンで競われていますが、勝つチームはだいたい決まっています。もちろんF1と違って、トップチーム以外が勝つ可能性があるのは魅力的ですが、それでもコンスタントに成績を残すのは同じチームなのです。
 
それにレーシングポイントはメルセデスのPUとギアボックスを使っているのですから、独自の空力コンセプトにこだわるより、メルセデスの真似をする方が理にかなっています。もちろん基本的にF1は独自のシャシを設計しなければならないルールなのですが、どこまでコピーなのかは判別するのは難しいと思います。
 
ただ競争する方からすればルール違反は許せないと思うので、ルノーが講義する気持ちもよくわかります。ただ外から見えるブレーキダクトを調べるのではなく、見えない部分を調べる必要があると思います。見えない部分を通常の方法でコピーすることはできないので、そこまでコピーしていればルノーの抗議は認められるべきでしょう。