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フェラーリは本当に復活したか – 2015 Rd.1 オーストラリアGP観戦記

独走したメルセデスの後にはフェラーリに移籍したベッテルが表彰台に登った。これでフェラーリは完全復活したと言えるのだろうか。メルセデスが独走するのはシーズン前から予想されており、ベッテルが差をつけられたのは不思議ではない。 そもそも昨年のフェラーリは悪すぎであって、昨年と比べて今年の評価するのは難しい。昨年はパワーはないし、ダウンフォースも不足。ドライバビリティも悪いとあっては、アロンソとライコネンという超一流2人を揃えても結果を出しようがなかった。 その点、今年のフェラーリは改善されて普通の競争力を持てるようになった。最高速はウィリアムズに匹敵するほどであり、昨年を考えると夢のような数字である。 だがこのアルバート・パークサーキットはストップアンドゴーサーキットなので、ここでマシンの能力が完全にわかるわけではない。フェラーリの最高速が高いのは、裏を返せばダウンフォースが少ないと言うことである。これをフェラーリが意図して設定していれば問題ないが、そうでなければサーキットによって結果が上下するようなシーズンになるかもしれない。 フェラーリファンにとっては、良いことと悪いことが明らかになった開幕戦となった。良いことは昨年ほど最悪の結果だけは避けられることである。そして悪いことは三位争いはできるけど、優勝争いは難しいことである。