速いから強いドライバーへ進化するハミルトン 2015 Rd.4 バーレーンGP観戦記
先週の中国GPに続き、ハミルトンが完全なる勝利を飾った。レース終盤にはリアブレーキのトラブルがあり、2位ライコネンとの差を縮められたが、それでも余裕を持ったレースだったことは間違いない。
今年のハミルトンはミスが少ない。昨年までは自ら墓穴を掘ることも少なくなかったが、今シーズンはこれまで大きなミスはない。
昨年は予選で攻めすぎてフロントタイヤをロックさせ、大きな白煙を上げて、タイヤを1セットダメにすることもあったハミルトン。
今年はそういう自滅する場面がほとんど見られていない。今のハミルトンはロズベルグを眼中にいれていない。彼の中には、自分自身の走りをすれば負けないという自信がみなぎっている。この自信を打ち砕くのは、並大抵のことではできない。
例え次のレースでロズベルグが勝ったとしても、ハミルトンの自信は揺らがないだろう。
唯一ハミルトンの自信を壊すには、彼を予選で負かす必要がある。しかもハミルトンの走りがベストな時に彼を上回れば、さすがのハミルトンも動揺するだろう。だがマシンのトラブルに見舞われたハミルトンを負かしても、それではロズベルグにとって、何の問題の解決にもならない。
ただ口で予選においてハミルトンに勝つというのは簡単だが、実現するのは極めて困難である。
ハミルトンはこの世界最速の男達が集まっているF1ドライバー達の中でも、速さの観点から見るとナンバー1と言えるほど、速いからである。
その彼がまるでアロンソのようなレース運びを見せる。これではさすがのロズベルグも打つ手がない。
もうチャンピオン争いは終わってしまうのだろうか。
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