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グロージャンへの評価は正しいのか?

グロージャンが赤丸急上昇で売り出し中である。 昨年、あれほど叩かれて、今年も夏休み前にはあまり評価されなかった彼だが、日本GPでの走りで評価を急上昇させた。果たしてその評価は正しいのだろうか? 私はグロージャンに対する評価を日本GP以降も変えていない。もちろん日本GPでの走りは見事だったが、問題はそれをどのような状況でも続けられるかである。 私が彼への評価を変えない理由は、まさに彼が評価を上げた日本GPにある。もし彼が優れたドライバーであれば、日本GPでは勝てていたと思う。もちろんレッドブルはロータスより競争力は高いし、彼らに勝つのは難しいことは承知の上である。 過去を見ても、優れたドライバーと言われているようなドライバーは劣るマシンでも勝っている。ベッテルはトロ・ロッソで雨のイタリアGPを制している。もちろんベッテルの勝利は雨があってであることは間違いがない。だが雨が降れば誰でも勝てるわけでもない。アロンソは2003年、競争力で劣るルノーをドライブして、ハンガロリンクで勝っている。アロンソも2位のマシンが3位以下を抑え込みリードを広げられた幸運があったことは間違いがない。それでもその状況において誰もが勝てるわけではない。 例えばペレス。彼は昨年のマレーシアGPでアロンソをあと一歩まで追い詰めた。だが自らのミスでそれを失った。確かに難しいコンディションであったことは認めるが、それでも優秀なドライバーであれば、あそこでミスはしないし、あのチャンスを逃しはしない。 グロージャンが速いことは間違いがない。彼が優れたマシンに乗れば、勝てるのも間違いがないだろう。だが彼がチャンピオンになれるとは、今の時点で言い切る自信はない。今の彼の走りは構造の変わった新しいピレリタイヤへの依存度が高い。来年、彼がタイヤもマシンも状況も変化する中で、どのような走りをして、結果を残せるかは、とても興味深い。 関連記事:ライコネン タイヤの変更で予選が遅くなった | PASSION for F1

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