モナコGPでロズベルグが遅かった理由
モナコGPではスタートからまったくペースの上がらなかったニコ・ロズベルグ。今シーズン絶好調だった彼になにがあったのだろうか?
チーム代表であるトト・ウルフによるとタイヤ温度の問題があったようである。
「今週末を通じて我々はタイヤに適切なスイッチを入れることに苦労していた。もっと正確に言うとタイヤを適切なウィンドウに入れる事ができなかったんだ。そしてスタートから我々はまた同じ問題に遭遇した」
「リカルドはすぐに引き離したけど、ニコは追いつけなかった。その理由はタイヤの温度だった。リカルドは逃げたけど、ニコとルイスにはまったく正反対のことがおこっていたんだ」
「ニコにはタイヤを温めるチャンスを与える為に、数周待った。でもダメだった。ニコのペースがあまりにも遅かったので、オーダーを出すことにした。そしてそれは正しい判断だった」
「ひとつ言わせてもらうと、もし自分がニキ・ラウダのような帽子を被っていれば、この難しい状況の中でチーム優先でポジションを譲ってくれたニコに帽子を脱いで敬意を表したいね」
ニコのタイヤ温度が上がらなかった理由について問われると、次のように答えた。
「現在調査している。ニコの方がルイスより問題が深刻だった。でもモナコ全体のペースを調べて、分析しなければならない」
一方のルイス・ハミルトンは、ニコがチームオーダーで抜かせてくれたことをレース終了後のインタビューで聞かされるまで、知らなかった。
「今まで何がおこったのか知らなかった。ニコがトラブルを抱えているとは思ったし、実際彼には問題があった。多分タイヤとブレーキの温度を維持できなかったんだと思う。それはとても大きな差を生み出すからね」
「ニコの後ろにいるときに、自分はかなり速く走れることがわかっていた。でも水煙がすごくて何も見えなかった。このままでは2人ともレースに勝てないと考えていたよ。でも僕たちはこういうときの為に、レースの勝利が危機的状況な時には、速いドライバーを先に行かせるという決めごとがあった」
またハミルトンは自分を先に行かせるようにチームに要請したことはないと述べた。
「まったくなかった。自分を先に行かせろと主張することはほとんどない。僕はニコの後ろにいて、エンジニアと話していた。自分の方が全然速いけど抜けないよってね」
「あの時、何が起こったのかわからなかったけど、これで勝てるかもと感じたし、あのままなら勝てなかった」
「あんなことがおこるとは考えもしなかったから、どこかの時点でニコを抜こうと考えていた。彼の弱点を探し、差を縮めてチャンスを待っていた。ターン3のアウトサイドから抜くつもりだった。誰も仕掛けないような場所でね」
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