進化が見えてきたホンダ
このサーキットでの6位入賞は価値がある。バトンは高速サーキットのレッドブルリンクで堂々と戦い入賞を手にした。
突然の雨にも助けられた面が確かにあった。バトンはQ3の最後にタイムを計測。もっともコンディションがいい状態でのタイムアタックだったのは間違いない。だがそれだけでは予選5位(ロズベルグとベッテルのペナルティで3位スタート)は獲得できない。
スタートで2位に上がると6周目まではその順位をキープ。タイヤが厳しかったバトンはその後は抜かれたが、戦闘能力がまったくないというわけではなかった。
新品のソフトタイヤを2セット残していた判断も素晴らしい。この日のベストタイヤはソフトタイヤだった。
カナダGPでホンダが投入した新しいターボによりERSの効率が上がっておりメルセデスに迫っているようである。
それがなければ、この高速レイアウトのサーキットで上位スタートとはいえ6位になることはできない。
ホンダの次の課題はエンジン本体である。この部分は確実にメルセデスとの差がある。
次のシルバーストーンはパワーユニットだけでなく、マシン側の性能も問われる要求の高いサーキットである。
次はマクラーレン側が頑張るレースである。
- 暗闇の中のタイヤ作戦
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