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苦しむマクラーレン・ホンダ – 2015 Rd.1 オーストラリアGP観戦記

_J5R2838 マクラーレン・ホンダのバトンは11位となった。入賞まであと一歩の順位ではあるが、ペースは遅くとても競争力があるとは言えなかった。それに11台完走中の11位であるから、とても入賞争いをしたとはいえない。しかもチームメイトのマグヌッセンはグリッドに付く前にエンジントラブルでスタートできなかった。 ホンダはレースを走りきらせるために、パワーを落として走らせていた。これは完走して、周回数を重ねてデータを獲得するためである。テストで走れていないホンダは、燃費のデータすら満足に残せておらず、このレースもかなりマージンを取って走らせていたと思われる。だからこのタイムがこのマシンの本当の実力ではない。 レースの残り2周でホンダはパワーをアップして走らせて、それまでよりも1秒速いタイムを記録した。それでもメルセデスとの差は2秒以上あるし、その他のライバルとも1秒以上の差がある。 マクラーレンもテストでほとんど走れていないので、シャシー側のセットアップはこれからの状態である。だからまだマクラーレン・ホンダは速い遅いの問題ではなく、ここからが本当のスタートといえる。 だが考えてみれば、ここまでほとんど走れていないわけであるから、このタイム差は意外と少ない。もっと差が開いてもおかしくはなかった。そう考えればマクラーレン・ホンダの未来は暗くはない。 次のマレーシアでは、ホンダのパワーユニットを酷暑が襲う。ここがホンダにとって序盤戦の最大の山場になるであろう。