
このサーキットでは、マクラーレン・ホンダは遅いと予想はされていた。だがレース中に見たのは、予想以上にペースの上がらないマクラーレンだった。
ホンダの新井氏はホンダはルノーよりはパワーがあると話していたが、このレースを見る限り、とてもそうとは思えない。
確かに最高速度の速い遅いはPUのパワーだけが原因ではない。だがスタートで9位まで上がったバトンが続々と抜かれるのを見ていると、パワー不足なのは間違いがない。
ホンダはエネルギー回生システムのデプロイメントが不足していることを認めている。つまりMGU-Hからのエネルギー回生が十分ではないので、モーターに十分な電気を供給できず、パワー不足から直線スピードが伸びないのである。
この問題は簡単に解決できないことはホンダも認めている。ということは、今年のホンダエンジンが劇的に改善されることはないということである。これは根本的な問題であり、残りのトークンを使っても解決はされないだろう。
シンガポールのようなパワーがタイムに影響しにくいサーキットで、入賞を目指すのが今の彼らの目標である。だがそのようなサーキットは残り少ない。
残りのレースは来年のための開発を割り切って戦うしかないのであろうか。ホンダファンにはつらいシーズン終盤となりそうである。