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棚ぼたかもしれないが、価値ある表彰台

今シーズンいろいろと論議の的になってきたストロール。モナコGPまでは入賞ゼロ。しかもつまらないミスも多く、F1ドライバーとしての適正も疑われていた。だがカナダGPで初入賞し、そしてアゼルバイジャンでは3位表彰台である。

もちろんこの表彰台は運が味方していたのは間違いがない。だがそのドライビングは見事だった。レース終盤、追い上げてくるボッタスに対して常に1秒遅れで走っていた。この1秒はマシンの性能と考えれば、決して悪い走りではない。しかもこのアゼルバイジャンはストリートサーキットであり、インフィールドセクションでミスをすれば、即レースからアウトである。

そう考えてレース終盤にミスして自滅するかなと思ってみたいたのだが、なかなかどうしてミスをしない。もしストロールがミスを恐れてタイムを抑えていたら、ボッタスの直後にいたベッテルにもハミルトンにも抜かれていただろう。

そう考えるとこのストロールの表彰台は運に恵まれたとはいえ、価値がある。彼がワールドチャンピオンになれるとは思わないが、普通のF1ドライバーとしての能力はありそうである。少なくとも今シーズンが終わるまで、その判断を待ってみよう。