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チームオーダーの是非

このレース中にとても興味深いことがあった。二台のフォースインディアが3位のリカルドに追いついて来た場面だ。実はフォースインディアの二台はタイヤの作戦が違っていた。

ペレスはライコネンをカバーするために、19周目にタイヤ交換。オコンは32周目にタイヤ交換をした。共にワンストップである。

この場面では後ろを走るオコンの方がタイヤが13周もフレッシュな状態でチームは前を走るペレスに対してオコンを先に行かせるように指示した。だがペレスはその指示を拒否。結果的にフォースインディアは3位を狙うどころか、4位の座も失うことになった。

ではオコンを前に出したら彼はリカルドを追い抜くことができたのだのだろうか。私の意見では多分無理だったはずだ。リカルドは最高速は遅いもののトラクションのかかりはよく、立ち上がりでフォースインディアを引き離していた。だからペレスを寄せ付けなかった。

それにオコンがチームメイトのペレスをコース上で抜けないのであれば、それより速いリカルドを抜くのは難しい。もちろんメルセデスとルノーのパワー差はあるが、抜くのは容易ではない。

オコンは最初からチームに自分を前に行かせるように訴えていた。しかしドライバーがすることは、まずコース上で抜くことでオコンはペレスに仕掛けるそぶりさえ見せていなかった。それでは前を行くペレスが行かせるわけもない。

ペレスはレース後、タイヤを温存してレース終盤に仕掛けるつもりだったというが、最終的にリカルドに追いつけないばかりか、ベッテルにも抜かれているので、説得力のない意見である。

しかし私はペレスを非難したいわけではない。日本人的にいうとチームのために指示に従わなかったペレスはわがままに見えるかもしれない。

だがそもそもF1ドライバーは世界一の負けず嫌いの集まりである。そんな彼らにチームメイトとはいえ、先に行かせろと指示しても従うわけはない。もしここでハイそうですかといってチームメイトを先に行かせるようなドライバーであれば世界チャンピオンになるのは難しい。だからペレスのとった行為はその是非は別として、F1ドライバーとしては至極当然である。