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予算制限 導入失敗の理由

  2015年からの導入を目指して基本合意がなされた予算制限が主要チームの反対で断念された。ではなぜこの時期に予算制限は失敗したのであろうか? そもそも予算制限を導入しようとした理由は、世界的な経済危機によりスポンサーが撤退し、新しいスポンサーも見つからない中、F1チームの半分以上が危機的な経営状態にあるためである。 合意されていた予算制限の額は200億円と、それでも大半の中小チームでは届きもしない非現実的な数字ではあるが、それでも予算制限を導入することは画期的な出来事であった。一度予算制限を導入して、実施手順を確立しておけば、徐々に数字を下げていくことも可能である。 FIA会長のジャン・トッドによると予算制限に反対したのは、このF1戦略グループとバーニーが代表する商業権保有者である。 F1戦略グループはフェラーリやレッドブル、メルセデスなどのビッグチームを中心に構成されている。フォースインディアやザウバーなどの規模の小さなチームは参加が許されていない。 予算制限はそれを検証するのが非常に難しいし、お金もかかる。大きなチームは資金的に困っていないので、予算制限を嫌うのはわかる。今300億円の予算があるのに、200億円にするということは人を減らしてリストラする必要がある。お金があるのに減らす理由は何もない。また予算制限を厳密にするために会計監査が厳しくおこなわれると困るチームもあるだろう。 だから大きなチームが予算制限に反対すること自体は珍しくない。だから今回は200億円という大きな数字から始めようとしたのだが、それでも失敗してしまった。 だが今はマクラーレンですら、メインスポンサーのない時代である。それ以外の中小チームは日々の支払いにも苦労している状況で、いつ撤退してもおかしくない。 そういう状況なので予算制限の導入は必須なのであるが、大きなチームが主導権を持つこの世界では、なかなか一筋縄ではいかないようである。

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