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2011 Rd6 モナコGP観戦ガイド

■モナコGP観戦ガイド 【サーキット】 モンテカルロ市街地コース 3.340km×78周=260.520km   コースは曲がりくねっており、メインストレートすら直線ではない。 しかも、バンピーで路面もうねっている部分が多いので、セットアップは難しい。 空力的には、ダウンフォース最優先。 ドラッグは無視して、ダウンフォースが欲しい。 その為、ここではh風変わりなウィングが登場することも多い。 追い越しは、前のマシンがミスをしない限り不可能であり、予選順位が決定的意 味を持つ。 優勝を目指すなら予選で1位か2位になる必要がある。 エスケープゾーンがほぼ皆無であり、ドライバーのミスは即リタイヤを招く。 攻めなければタイムは出ないし、攻めすぎればクラッシュする。 ドライバーにとっては、実力を見せられるサーキットでもある一方で、正確なド ライビングが求められるコースである。 

【エンジン】 エンジンの全開率は42%でエンジンの負荷は少ないサーキットである。 しかしながら、ギア比が低くエンジンの回転数は、思ったより高い。 また路面の凸凹も多く、乗り越える際に瞬間的にオーバーレブのリスクもある。 トップパワーよりも、中間域のドライバビリティが重要でこの点、ルノーの エンジンは有利。 特に超低速のコーナーが二つあるので、低回転でのトルクは欲しい。 長い直線がないので、冷却が苦しい。 特に2009年からボディ表面にスリットを開けることが禁止されているので、気温 によっては冷却に問題を抱えるマシンが出てくるかもしれない。 【エアロダイナミクス】 とにかく、ダウンフォースが欲しいサーキット。 その為、2008年まではなりふり構わず効率無視でボディー表面に、小さなウィン グ類を付けてきた。 2009年以降は、ボディへの空力的付加物の装着が制限されているので、許されている前後ウィング周りに付けてくることが予想される。 【タイヤ】 ピレリはスーパーソフトとソフト・タイヤを持ち込む。 スーパーソフトは今シーズン、初登場である。 その為、タイヤのタレの予想が難しい。 しかしこれまでのレースを見ていると、タイヤの寿命に差が少ないので、そうであれば、スーパーソフトがメインになるだろう。 【ピット戦略】 DRSがあっても追い抜きが難しいのは間違いないので、マルチストップが有利かどうかは疑問。 ここはタイヤには厳しくないので、2回ストップもあり得る。 ストップ時間は、13秒+静止時間。 【レース展望】 追い越しが不可能なサーキットなので、予選が決定的に重要な意味を持つ。 ドライ状態で勝ちを狙うなら、フロントロウ・スタートが絶対条件。 ここを実力で勝てる現役ドライバーは、アロンソ・ハミルトン・ベッテルの三人。 マシンのパフォーマンスを見ると、レッドブルは今シーズン、空力的な部分だけ でなくメカニカルな性能も優れており、ここでも優勝候補である。 ここは空力の性能差は少なくなるので、アロンソやハミルトンにも十分チャンス があるが、予選でのスーパーラップが条件となる。 予選Q1は、この狭く短いサーキット上を24台のマシンが走る。 クリアラップをとるのが、非常に難しく、波乱の予選になる可能性もある。 ここは何年かに一回とんでもない事が起きる。 1981年にじゃじゃ馬マシンを乗りこなして不可能を可能にしたジル・ビルニュー ブ、1982年には、最終ラップにピットインしながら優勝したR・パトレーゼ、199 2年マンセル独走状態からセナの大逆転、等々何が起こるかもわからないサーキ ットでもある。 セナのデビューイヤーの2位や1996年に予選14位から初優勝を遂げたO・パニスな ど雨がらみのドラマも多い。

【過去5年間の優勝者】 2006 F.アロンソ<ルノー> 2007 F.アロンソ<マクラーレン> 2008 L.ハミルトン<マクラーレン> 2009 J.バトン<ブラウンGP> 2010 M.ウェバー<レッドブル> 

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