着実に進歩しているホンダのPU
中国GPから続いていた連続入賞が途切れたマクラーレン ホンダだが、戦闘力は着実にアップしているようである。
カナダGPの舞台となるジル ビルニューブ サーキットは長い直線が特徴のパワーサーキットである。つまりシャシー側の性能よりもパワーユニットの性能がタイムへの影響が大きい。
そこで予選10位でQ3進出は素晴らしい結果である。トークンを使用してターボを交換し、燃料も改良してきた今回のパワーユニットは着実に進化している。
ターボを改良したことで、エネルギーの回生量が増えて、より多くのモーターアシストが得られるようになった。
レースではバトンがマシンから煙をはいてリタイアしたが、エンジンのトラブルではなく駆動系のトラブルが疑われている。アロンソも見せ場なく終わったがそれでも11位であり、上位が一台でも止まっていれば入賞できていた。
もちろん今回レースでアロンソのペースが上がらなかったのは、燃費が厳しくアクセルを戻さざるを得ない場面が多かったのが大きな理由のひとつである。
だが燃費が厳しいのはあのメルセデスも同様で、ロズベルグでもフィニッシュ後は燃料が残っていなかった。
まだトークンは残っているし、改良の余地はまだまだある。着実にメルセデスとの差は縮まってはいる。だが肝心の車体側の競争力が高くないので、PUの実力を正確に計ることができていないのが問題である。
このあとアゼルバイジャンとオーストリアのレースがあり、この二つは典型的なパワーサーキットであり、ホンダの真のパフォーマンスを占うにはいい舞台である。
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