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マクラーレン FIA国際裁判所へ提訴

ハミルトンへの25秒加算のペナルティを受けて、マクラーレンはすぐさまFIA国際裁判所へ提訴した。 だがこの判定が覆される可能性は極めて低い。 マクラーレンの提出したデータは証拠採用されない ホンダがコレクター・タンクで失格した裁定に抗議した時もデータを提出したが、信憑性が疑わしいとして証拠採用されなかった。 画面を見るとわかるが、ハミルトンはストレートで明らかにライコネンを先に行かせている。 その後、ライコネンがハミルトンに抜かれたのは、ライコネンがハミルトンより手前でブレーキをかけたからだ。 その前のシケインでもライコネンのブレーキングはあまく、ライコネンは雨が降り始めた路面で、ハミルトンに抵抗することはできなかった。 ハミルトンが責められるとすれば、最終シケインで無理に抜きに行く必要は全くなかった。 残り2周もあれば、余裕で抜くことが出来ただろう。 あそこは抑えて、1コーナーの飛び込みでブレーキングの厳しいライコネンを抜けば何の問題もなかった。 彼がリスクを冒す必然性はなかった。 ハミルトンは非常に素晴らしいドライビングを見せるので、落ち付いているように見えるが、この件では経験の少なさを露呈している。 昨シーズン、彼がチャンピオンを逃したのは、ブラジルGPで無理をしたからであり、今年もこの件で難しい状況に追い詰められた。 この判決については、残念としか言いようがない。 それはハミルトンが優勝できなかったからではない。 それどころか、私はこのレースの優勝者はライコネンであるべきだと思う。 ハミルトンとマッサのミスに助けられたとはいえ、トップを快走するキミの姿は光り輝いていた。 ライコネンとハミルトン二人のスーパードライバーが死力を尽くして戦い、出た結果を外部の人間が覆す。 本当にここ数年ではベストのレースだったかもしれない。 それくらい素晴らしいレースだった。 それが、レース後の審議で覆されるのを聞くと、落胆してしまう。 二人は素晴らしいバトルを繰り広げた。 それでいいのではないか。 結果的にライコネンは消え去り、ハミルトンが勝った。 もちろん悪意のあるブロックや接触は咎められるべきだろう。 だが、コース上の出来事にいちいち反応していたら、オーバーテイクなど不可能になる。 どのドライバーもぎりぎりのところで、勝負している。 そしてリスクを冒して、勝負に出ている。 そこを認めて尊重しない限り、レースはもっと退屈なイベントになるだろう。 しかも、このペナルティはどのような場合にどの程度のペナルティを課されるか明確にされていない。 すべてはスチュワードの考え方次第である。 昨年のハンガリーでのアロンソへのペナルティはチャンピオン争いに決定的な役割を果たした。 今回のペナルティも、ハミルトンにとっては致命的ともいえるダメージを与えるだろう。 本来、8ポイント差だったマッサとの差がわずか2ポイント差になったのだから。 6ポイント違えば、違うチャンピオンが誕生する。 昨年もそうだったのだが、今シーズン誰がチャンピオンになったとしても、手放しでは、もう喜べないだろう。 激しく素晴らしいレースが、一瞬にして暗く重いレースになってしまった。

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