Formula Passion : F1 コラム&ニュース

可夢偉 降板の危機?サインツJrと交代か

14599907773_8352bcc229_k 安心だと思われていた可夢偉のシートが危機であると、伝えられている。事の発端はケータハムのオーナーが交代したことに遡る。イギリスGPの前のことである。ただこの時点ではドライバーの変更はないと見られていた。 オーナーが変更してもいきなりドライバーを変更することはなく、チーム事情を把握してからドライバーの交代を考えると思われた。それには半年はかかると思っていたので、シーズン終了までは可夢偉は大丈夫だと思っていたのだが、問題はそう単純ではないようである。 通常、企業買収する場合は負債も含めての場合が多い。負債とは借金である。借金が多い企業の場合、売却金額が100円と言うこともある。今回の買収でも負債を含めての売却であったと考えられる。 ここで問題になるのがケータハムがレッドブルと締結しているギアボックスの契約である。ルノーはメルセデスと違い、ギアボックスは提供せず、パワーユニットだけの提供である。つまりケータハムはレッドブルにもお金を支払う必要がある。その支払いが遅れており、レッドブルに対して負債があると伝えられている。 もしレッドブルがお金を払わなければギアボックスを引き上げると言えば、ケータハムはレースに参加できなくなる。もちろんレッドブルがそこまで極端な行動に出ることはないとは思うが、ケータハムにとってはかなりの重荷である。それにレッドブルも滞っているギアボックスの費用が全額支払われないと考えていれば、その代わりにレッドブルのドライバーを押し込もうと考えてもおかしくはない。 フェラーリがマルシアにパワーユニットとアカデミードライバーのジュール・ビアンキを請求書の減額とセットで提供しているのと同じである。 そうなってくると後はレッドブルとケータハムとの交渉次第である。レッドブルがサインツJrを乗せる代わりに、ギアボックスの費用を全額免除すると言えば、交渉は簡単にまとまる可能性もある。その場合、ドイツGPから交代と言うことも実際にあるだろう。 だがレッドブルがそこまで気前がよくなく、負債の半減等をオファーしていれば、よりよい条件が欲しいケータハムは交渉するだろうから、夏休み前の交代はないだろう。また報道されている通り、レッドブルが全ての請求書を破棄するとしても、ケータハムがさらに有利な条件(追加の資金等)を要求すれば、決着には時間がかかり、可夢偉には好都合である。 可夢偉とケータハム間には契約があり、それはオーナーが交代しても有効である。だが当然、契約書には解約条項が存在するので、可夢偉がシーズン最後まで走れる保証はない。どちらにしても問題はすでに可夢偉がコントロールできる範囲を超えている。彼ができるのはドイツGPで好成績を残すことだけである。だがそのチャンスが与えられるかどうかも、現時点では不透明である。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください