【日本GP観戦ガイド】
【サーキット】
鈴鹿インターナショナル・レーシング・コース
5.807km×53周=307.573km
モナコ、スパと並んで称されるテクニカルな名コース。
多くの名勝負を刻んできた鈴鹿は、3年ぶりのF1復帰となる。
追い抜きは難しいが、シケインや1コーナーの飛び込みがオーバーテイク・ポイントである。
今年の最も大きな変化は、再舗装された東コース。
路面がとてもスムーズになり、タイヤのグリップも増し、第一セクターのタイムは向上する。
西コースは、旧舗装のままでバンピーであり、この性格の全く異なるコース表面に合わせる仕事も、難しい。
マシンにも多くを求めるコースであるが、ドライバーの能力が非常に重要なサーキットでもある。
【エンジン】
エンジンの全開率は高くエンジンには厳しい。
ストレートの距離も長く、エンジンパワーに優れたメルセデス・ベンツエンジン搭載車は有利である。
エンジンに不安を抱えるレッドブル勢は厳しい。
【シャシー】
低速、中速、高速とありとあらゆるコーナーが揃う空力が非常に重要なコース。
その為、セットアップするのが非常に難しい。
また空力の影響力が非常に大きいので、レッドブルは有利である。
【KERS】
マクラーレンとフェラーリは搭載する。
ヘアピンやスプーン出口、シケイン立ち上がりとKERS使用エリアが複数有り、タイムを縮めることが可能。
前を走るマシンのトラクションの掛かりが悪いと、追い抜きも可能である。
スタートから1コーナーへの距離もあるので、スタートでのパッシングも可能となり、KERS非搭載のマシンには脅威になる。
【タイヤ】
ブリヂストンはソフトとハードタイヤを持ち込む。
当初はソフトとミディアムを持ち込む予定であったが、再舗装された路面の攻撃性が想像以上に大きくミディアムに変えてハードタイヤを持ち込む。
タイヤには厳しいサーキットのなので、タイヤに優しいブラウンGPは有利。
だが、曇ると気温が下がるので、ブラウンGPはタイヤ温度の低下に悩まされる可能性もある。
【ピット戦略】
2ストップが基本。
フューエル・エフェクトは大きいので、1ストップは難しい。
タイヤに厳しいマシンは、3ストップもあり得るが、追い抜きが難しいことを考えると、2ストップが標準となる。
ピットインのロスタイムは、18秒+静止時間。
【レース展望】
このサーキットは、空力の影響力が大きいので、マクラーレンとフェラーリは厳しい。
だが同時にここは、ドライバーの影響力も他のサーキットに比べて大きい。
ハミルトンとライコネンが遅いマシンを、どこまで持ってこられるかも注目したい。
レッドブルは有力候補であるが、エンジンに不安を抱えているのが問題点。
もしかしたら、再びフォース・インディアが大活躍するかもしれない。
- 2009 Rd.14 シンガポールGP観戦記
- 墨のF1アート 垂井ひろし展 @ 鈴鹿