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2010 Rd.6 モナコGP観戦ガイド

JUGEMテーマ:スポーツ

 【サーキット】 モンテカルロ市街地コース 3.340km×78周=260.520km   コースは曲がりくねっており、メインストレートすら直線ではない。 しかも、バンピーで路面もうねっている部分が多いので、セットアップは難しい。 空力的には、ダウンフォース最優先。 ドラッグは無視して、ダウンフォースが欲しい。 だから、ここではいつも風変わりなウィングが登場することも多い。 追い越しは、前のマシンがミスをしない限り不可能であり、予選順位が決定的意味を持つ。 優勝を目指すなら予選で1位か2位になる必要がある。 エスケープゾーンがほぼ皆無であり、ドライバーのミスは即リタイヤを招く。 攻めなければタイムは出ないし、攻めすぎればクラッシュする。 ドライバーにとっては、実力を見せられるサーキットでもある一方で、正確なドライビングが求められるコースである。

 【エンジン】 エンジンの全開率は42%でエンジンの負荷は少ないサーキットである。 しかしながら、ギア比が低くエンジンの回転数は、思ったより高い。 また路面の凸凹も多く、乗り越える際に瞬間的にオーバーレブのリスクもある。 トップパワーよりも、中間域のドライバビリティが重要でこの点、メルセデスのエンジンは有利。 特に超低速のコーナーが二つあるので、低回転でのトルクが欲しい。 長い直線がないので、冷却が苦しい。 特に2009年からボディ表面にスリットを開けることが禁止されているので、気温によっては冷却に問題を抱えるマシンが出てくるかもしれない。 【エアロダイナミクス】 とにかく、ダウンフォースが欲しいサーキット。 その為、2008年まではなりふり構わず効率無視でボディー表面に、小さなウィング類を付けてきた。 今年は、ボディへの空力的付加物の装着が制限されているので、許されている前後ウィング周りに付けてくることが予想される。 【タイヤ】 ブリヂストンはスーパーソフトとミディアムを持ち込む。 昨年はスーパーソフトとソフトを持ちこんだが、今年は4種類のタイヤの特性が近くなっているので、大きな問題はないだろう。 市街地コースなので、コース状況は刻一刻と良くなってくる。 その為、スーパーソフトでの予選最後のアタックで全てが決まる。 【ピット戦略】 追い抜きが事実上不可能であるので、普通に1ストップが基本。 ストップ時間は、13秒+静止時間。 【レース展望】 追い越しが不可能なサーキットなので、予選が決定的に重要な意味を持つ。 ドライ状態で勝ちを狙うなら、フロントロー・スタートが絶対条件。

ここを実力で勝てる現役ドライバーは、アロンソ・ハミルトン・ベッテルの三人。

マシンのパフォーマンスを見ると、レッドブルは今シーズン、空力的な部分だけでなくメカニカルな性能も優れており、ここでも優勝候補である。 ただ、ニューウェイのマシンはモナコとあまり相性が良くないのが不安点。

ここは多少の空力の性能差はなくなるので、アロンソやハミルトンにも十分チャンスがある。 ただし予選でのスーパーラップが条件となる。

予選Q1でこの狭く短いサーキット上を24台のマシンが走る。 クリアラップをとるのが、非常に難しく、波乱の予選になる可能性もある。

ここは何年かに一回とんでもない事が起きる。 1981年にじゃじゃ馬マシンを乗りこなして不可能を可能にしたジル・ビルニューブ、1982年には、最終ラップにピットインしながら優勝したR・パトレーゼ、1992年マンセル独走状態からセナの大逆転、等々何が起こるかもわからないサーキットでもある。 セナのデビューイヤーの2位や1996年に予選14位から初優勝を遂げたO・パニスなど雨がらみのドラマも多い。

今年も雨が予想されており、ドラマを起こすドライバーは誰だろう。 【過去5年間の優勝者】 2005 K.ライコネン<マクラーレン> 2006 F.アロンソ<ルノー> 2007 F.アロンソ<マクラーレン> 2008 L.ハミルトン<マクラーレン> 2009 J.バトン<ブラウンGP>

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