F1にレンタカー登場? 2つのコンストラクターが2016年用の新しいマシンを開発している。新しいチームがF1に参戦かと思われるかもしれないが、彼らはレースには出ない。レースに出ないF1マシンに意味があるのであろうか。それがあるのだ。 2016年のスーパーライセンス規定では、下部カテゴリーで一定の実績がなければ発行されない。さらにF1マシンでのテスト走行距離も300km以上と定められている。そのF1マシンは2011年以降のマシンと定められている。 もちろん2014年と2015年のマシンでテストすることも可能であるが、パワーユニットの費用が高いために事実上不可能になっている。その為、若手ドライバーの多くは2013年以前の自然吸気エンジンを搭載したマシンでのテスト走行に高額のお金を払う状況となっている。 またチームもテスト走行時間が限られていることもあり、その時間を新人ドライバーに使わせたくはない。彼らがテストで新人ドライバーを走らせるのは一部の例外を除いて、ドライバーがお金を支払っているからである。 そういう状況の中である企業がテスト走行専用のF1マシンを開発しようとしている。英国のペリン社はすでにそのプロジェクトを発表している。ヨーロッパではもう一つ同様のプロジェクトがあると伝えられているが、まだ公開はされていない。 しかしレースを走らないF1マシンはF1マシンと認められるのであろうか?FIAが定める規則では、マシンはF1チームが開発する必要もないし、レースに参加しなければならないとも明記していない。F1マシンのレギュレーションを満たしていれば、レースに参加しなくてもOKということである。 またこれであればシーズンの開幕戦に間に合わせる必要もないし、シーズン中に開発する必要もない。これであればかなり安価にF1マシンを作成することが可能になり、そうすればコストも下がる。一番の問題はパワーユニットの調達である。それさえクリアできれば実現性は高い。 それにしてもテスト専用のF1マシンという考え方はユニークで興味深い。 共有:TweetTumblr で共有メールアドレス 関連記事 FIAがもたらした規則変更の真実:非対称ブレーキシステム禁止の背景 勝利を掴んだ若き才能:ピアストリの決断とルクレールの苦戦 フェラーリのシンガポールGPへの挑戦:新フロントウイングの導入とその狙い Tagged on: F1, レンタカー登場 By sentaroh | 2015年1月13日 | F-1, F1コラム | ← 2015年のシーズン中テストはスペインとオーストリア ケータハムの復活は時間切れ間近 →