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スター誕生!ルクレールの明るい未来 バーレーンGP観戦記

▽下を向く必要はない ルクレール
本来、このブログはルクレール初優勝おめでとうで始まるつもりだったのですが、まさかの勝利目前での失速。しかも彼にはなんの責任もないですからね。
 
でもあまり落胆する必要もないですよね。彼には勝てるクルマがあり、彼は勝てる能力を持っていることを証明したわけですから。レース後、ハミルトンがルクレールに君にはこれから長いキャリアがあるからと話してましたが、ほんとにそう思います。
 
しかもレース展開も彼の能力を証明しています。ベッテル相手にポールポジションを取るのは困難なことですし、スタートで失敗しベッテルやボッタスに先行されても抜き返したところも素晴らしい。
 
この日は風が強くてハミルトン、ボッタス、ベッテルと上位陣がミスを犯す中で、非常に安定した走りを見せていたことも感心させられます。
 
だから彼が今年中に勝つことにはなんの疑いもないですし、チャンピオン争いすることになるでしょう。もっともまだ経験不足はあるので、今年チャンピオンになるのは難しいとは思いますが、将来的には必ずチャンピオンになるドライバーだと確信しています。
 
そうなるとベッテルとの関係が微妙になりますよね。この日ルクレールが勝っていればフェラーリは一気にルクレール時代に突入しそうだったのですが、この流れを止めるにはシーズン序盤にベッテルが実力でルクレールを破らなければなりません。
 
これはフェラーリにとって、チャンピオン争いの面ではいいことではないですよね。メルセデスはハミルトン中心の体制が磐石ですし、シーズン終盤になればチームオーダーを出すことにも躊躇しないでしょう。
 
今後もルクレール対ベッテルの争いからは目が離せません。
 
クルレールのトラブルの原因はレース終了直後時点では不明ですが、レース自体は走り切れているので、それほど深刻なものではないようです。現時点では1気筒が死んでいたということなので、一度ファクトリーに送り返し検査して、中国GPの金曜日に走らせて様子を見るようです。
 
今回はチームの作戦ミスではありませんが、メカニカルトラブルでレースを失ったのは昨年の二の舞のように感じます。自滅をやめなければ今年もマシンは速いけど、チャンピオンはメルセデスになりかねません。
 
 
▽自滅したベッテル
ベッテルも良くなかったですね。スタートで前に出て、逃げきるのがいつものベッテルパターンなのですが、ルクレールに抜かれてハミルトンとバトル中にスピンして後退。
 
本来ならルクレール失速後はベッテルが勝たなければならないレースでこのミスは良くないですよね。ルクレールにやられた焦りもあったかもしれません。
 
ベッテルはスピンした際にフラットスポットを作ってしまい、その振動によりフロントウイングが脱落したようです。それによりさらにタイムロスをすることになりました。
 

 
▽流石のチャンピオン ハミルトン
それにしてもハミルトンは素晴らしいですね。彼がインタビューで話してましたが、今日はラッキーだったが、できることは全てやりきったよと。これにつきますよね。
 
勝てるかどうかはわからないけど、できることは全てやる。それがあるから、前のマシンにトラブルがあった時に勝てたのはハミルトンなのです。ベッテルでもボッタスでもなくね。
 
マシンの戦闘力はフェラーリより劣ってますが、作戦も含めたチーム力はフェラーリより上ですから、今年もチャンピオン争いの最有力候補ですね。
 
 
▽ツーストップ作戦で有利なフェラーリだったのだが
タイヤ作戦はツーストップがメインの作戦でした。バーレーン の路面表面は攻撃性高いですし、中高速コーナーもありタイヤにはかなり厳しい条件となります。だからピレリは今年使用するタイヤの中からもっとも硬いタイヤを選んできました。
 
ほとんどのドライバーはソフトスタート。ソフトタイヤの後は、ミディアムツーセット持っているドライバーはその後のスティントを二回ミディアムでつなぎ、1セットしかミディアムを持っていないドライバーはソフトを使用していました。ソフトタイヤの寿命はかなり厳しく、スタート時点ではミディアムをツーセット持っていたフェラーリが圧倒的に有利だったのですが、結果はご覧の通りです。
 
 
▽ガスリーの憂鬱
レッドブル ホンダは、あと一歩で表彰台目前だったのですが、セーフティカーの登場でその機会を失ってしまいました。それでも二強に続く速さがあるのは良かったですね。ただまだ二強との差は大きく、バーレーン の様な普通のサーキットで争うのは簡単ではありません。
 
そして心配なのはガスリーですね。予選でもQ2脱落。しかも今回はチームのミスではないですからね。レースでもフェルスタッペンに50秒以上も遅れて8位。トロロッソと争っているようでは、いけません。
 
全くマシンに乗れてないので、このままでは彼のドライバーとしても能力に疑いを持たれかねません。とにかく勢いがないですね。オーストラリアは抜けないコースなので仕方ない面はありますが、ここは違いますからね。
 
トロロッソ時代の走りを見ていると、そんなドライバーではないと思うのですが、とにかく早く原因を掴んでフェルスタッペンに近づいてほしいと思います。