今年からフェラーリを離れてウィリアムズへ加入した、フェリペ・マッサがフェラーリを離れて良かったと述べている。
昨年まではフェルナンド・アロンソの影に隠れて、苦戦を強いられていたマッサだったが、今年はのびのびとレースを楽しんでいる。
今のフェラーリは完全にアロンソのチームで、彼を中心にしてチームは活動している。その為、もう一人のドライバーはいつも割りを食ってしまう。
そういう意味で、マッサはフェラーリを離れて大正解だったというわけである。こういう例はサッカーの世界でもある。大きなビッグクラブへ移籍したものの、出場機会がなく再び中堅クラブに移籍し、出場機会を得て輝く選手は多い。
F1ドライバーも同じである。チームメイトと同じチームで同じマシンを乗っているかと思うかもしれないが、新しいパーツが一つしかない場合は、どちらかが優先的に使うわけで、常に同じ条件で走っているわけではない。さらにレース中のタイヤ選択も自由にできない場合もあるし、タイヤ交換のタイミングも常にエースドライバーが優先される。
それで速い遅いと判断されるのでは、ドライバーの方もたまったものではない。だがそれもF1というスポーツの一面で、そこまでしないとチャンピオンになることは難しい。
ミハエル・シューマッハーが常にいい道具をチームに要求していたのは有名な話で、それでも勝てば、それが正当化される。それがF1というスポーツの持つ残酷な一面である。
確かにマッサはフェラーリというブランドから離れた。もちろんそれで失ったものも多いと思うが、同時に得た物も多い。人生とはそういうものではないだろうか。
ねぇ、フェリペ?