佐藤琢磨 シート獲得ならず
最後まで残っていたトロ・ロッソのシートが埋まった。
結局、昨シーズントロ・ロッソで走ったブルデーが今年も走ることになった。
レッドブルからの資金提供が絞られる中、持参金の額が重要な要素になると伝えられていた。
日本の経済状況も厳しい中、佐藤琢磨のパーソナル・スポンサーからの金額では不足だったのだろう。
だからといって怒っても仕方がない。
昔から弱小チームのセカンド・ドライバーは持参金の額で決まることが多い。
最近は、ワークスチームや富豪が所有するチームが多かったので、そういう現象が少なかっただけである。
これが、F1の現実である。
だからこそ、鈴木亜久里はチームを立ち上げて、日本人が乗ることができるシートを二つ確保しようとした。
だが、彼の望みは昨年絶たれた。
これで、佐藤琢磨が今シーズン、F1に乗れないことだけははっきりした。
今年は、シーズン中のテストが原則禁止されるだけに、テスト・ドライバーとして残ることも難しいだろう。
例えテスト・ドライバーとして契約したとしても、やれることはほとんどない。
かといって他のカテゴリーのトップレベルのシートはほぼ埋まっている。
F1の場合、一度離れてしまうと、なかなか戻ってくるのは難しい。
だから、F1にこだわるのであれば、チャンスは少なくてもテスト・ドライバーの道を歩むしかないだろう。
全てのドライバーが怪我がなく、1年間健康で過ごせるわけではない。
少ない可能性であるが、それにかけるしかないだろう。
- ブランドとは何か 日本メーカー モーター・スポーツ活動撤退の裏側
- ブラウン・レーシング誕生か?