ベルギーGP観戦ガイド
【ベルギーGP観戦ガイド】
【サーキット】
サーキット・ド・スパ-フランコルシャン
7.004km×44周=308.052km
自然の地形を活かした高低差が大きいサーキット。
最高速度300km/h超す長い直線ケメルから中速コーナーレコンブ・リバージュ、6速の高速コーナー・プーオン。
そして100km/h以下の低速ヘアピン ラ・ソースと全てのタイプのコーナーを擁し、マシンの総合力が試される。
そしてマシンの総合力と共に、ドライバーの力量も問われる。
全てのタイプのコーナーで速く、天候の変化にも臨機応変に対応し、速く走れるドライバーのみが勝つことを許される。
真のドライバーズ・サーキットである。
山中に位置するため、天候は不安定。
1コーナーで晴れていても、バックストレートの先では雨が降ることも珍しくない。
それらを称して「スパ・ウェザー」と呼ぶ。
【エンジン】
全開率は73%と高くエンジンの負荷は高い。
これはモンツァに少し劣るだけの高さである。
1コーナーを立ち上がった後は、バックストレート・エンドまで全開走行となる。
連続して全開で走る距離も一番長い。
よって各チーム、ここでは新しいエンジンを搭載する。
雨が降った場合は、エンジンのドライバビリティが求められる。
【シャシー】
低速から高速まで全てのタイプのコーナーに対応できる、シャシーが必要。
中高速コーナーが多くダウンフォースが必要であるが、長い直線もありドラッグとのバランスが重要になる。
その為、効率のよくダウンフォースを得られているレッドブルは有利。
3カ所でフルブレーキングを求められるが、ブレーキ自体にはそれほど厳しくない。
俊敏なハンドリングが求められるが、トラクションも必要なため、サスペンション・セッティングの妥協点を見つけるのが難しい。
【KERS】
マクラーレンとフェラーリは搭載する。
スタートから1コーナーまでの長さが極端に短いので、スタートで抜くのは難しい。
その後の1コーナーのヘアピン ラソースの立ち上がりからの加速では有効にKERSが使えて、タイムの短縮が可能になるだろう。
【タイヤ】
ブリヂストンはソフトとミディアムタイヤを持ち込む。
中高速の左右に連続するコーナーが多く、タイヤには厳しい。
【ピット戦略】
2ストップが基本。
フューエル・エフェクトが大きいサーキットなので、1ストップは厳しい。
ストップ時間は、14.8秒+静止時間。
1周の距離が長いのでピット出口周辺でトラブルを抱えると、大きなタイムロスとなる。
【天気予報】
金曜日は雨で降水確率は40%、気温は18℃。
土曜日は曇りで降水確率20%で、気温は15℃。
日曜日は曇り時々晴れ、降水確率は0%で、気温は15℃。
天気予報はこう言っているが、ここはスパ・フランコルシャン。
いつ雨が降ってもおかしくはない。
気温が上がらないので、ブラウンGPにとっては、つらい週末になりそうだ。
【レース展望】
ここは選ばれたドライバーのみが勝てるサーキットである。
かつてはミハエル・シューマッハーが君臨し、最多の6勝を記録している。
現役のドライバーの中で勝てる実力を持っているのは、アロンソ、ハミルトン、ライコネン、バトン、ベッテルの5人。
誰が勝ってもおかしくないが、アロンソはマシンの戦闘能力が不足しており、勝つのは難しい。
バトンもタイヤの温度上昇に不安を抱えており、可能性は低い。
マシンの戦闘能力を考えるとベッテルと言いたいところだが、彼はエンジンに不安を抱えている。
となると、復調著しいハミルトンとライコネンにもチャンスがありそうだ。
- 2009 Rd.11 ヨーロッパGP観戦記 Part2 ライコネンとバドエルの光と陰
- PIT-FM F1 MEETING @ ベルギーGP観戦記