
【タイヤ】
ピレリはミディアムとハード・タイヤを持ち込む。
これは今年マレーシア、スペイン、シルバーストーンと同じ組み合わせである。
路面の粗さ的には標準的で、高速コーナーが少ない為、特別タイヤに厳しいサーキットではない。
ただ低ダウンフォースで走るのでスライドが多くなり、シケインからの立ち上がりではリアタイヤのホイールスピンが多くなり、タイヤがたれる。
また1コーナー入口では360kmから75kmまで減速するので、タイヤをロックさせブリスターを発生させないようにするのが必要。
高速であり、タイヤの回転数が速いので、フロントタイヤのインサイド部分にブリスターを発生させやすい。気温が高くなることでタイヤ温度には要注意。高温になるとタイヤのタレより熱だれの心配が大きくなる。最終コーナーの高速パラボリカは、左アウト側への負荷が長時間にわたって続くのでタイヤを痛める。
【ピット戦略】
モンツァでは通常1ストップが多い傾向にある。
保守的なミディアムとハードタイヤを考えると、1ストップが可能。予選上位10台はミディアムスタートとなるので、20周~24周までタイヤ交換を伸ばせればハードに代えて1ストップが可能になる。
80Km/h制限によりロスタイムも長いので、タイヤ交換の回数は減らしたい。
ミディアムスタートで最初のピットストップは20~23周、ハードに交換して残り30周程度を走りきるのがベストな作戦。
ストップのロスタイム:22秒+静止時間(合計約25秒)
【レース展望】
非常に特殊なサーキットであり、予選ではマシンの性能差が直接現れる。
メルセデスが圧倒的に有利だが、メルセデスのPUを搭載するチームがこれに対抗する。
特にウィリアムズはドラッグが少ないので、競争力があるだろう。スパで低ダウンフォースパッケージを成功させ、ギア比を長めに変更した
レッドブルも速さがある。
過去の優勝記録はベッテルが3勝、アロンソ2勝。ハミルトンが1勝している。なおベッテルの3勝のうち1勝はトロ・ロッソで上げた自身の初勝利になる。
【過去6年間の優勝者】
2008 S.ベッテル<トロ・ロッソ>
2009 R.バリチェロ <ブラウンGP>
2010 F.アロンソ<フェラーリ>
2011 S.ベッテル<レッドブル>
2012 L.ハミルトン<マクラーレン>
2013 S.ベッテル<レッドブル>