メルセデスの代表を務めるトト・ウルフはもしハミルトンとの契約交渉がまとまらなかった場合、その代役の1番手はアロンソであると述べている。
現在のメルセデスとハミルトンとの契約は2015年末までであり、その後の契約はない。チームメイトのロズベルグは昨年中に契約更改をしているが、ハミルトンはチャンピオン争いに集中するために、契約交渉を先延ばしにしてきていた。
当然、ハミルトンはチャンピオンになった実績を交渉材料にして、より好条件での契約交渉をしてくると見られる。彼の目標は今年フェラーリへ移籍した、F1で最高給を得ていると見られるベッテルとなるだろう。
だが当然、メルセデス側は優れたパワーユニットとマシンを持っており、それを交渉材料としてハミルトンの要求との妥協点を見つけようとする。
今年も昨年のようなメルセデスのパフォーマンスが見られれば、ハミルトンがメルセデスを出ることは考えにくいが、他のマシンとの差が縮まれば意外とハミルトンが他チームへ移籍することはありえる状況である。
ただアロンソもマクラーレンと契約したばかりであり、簡単に他のチームへ移籍できる状況でもない。どのドライバーの契約でも契約を解除できる条件が付与されているが当然であり、その条件が達成できるのであれば、アロンソの移籍も可能性はある。そもそもアロンソの第一希望はマクラーレンではなくメルセデスであった。
その状況をトト・ウルフも理解しており、アロンソが無理な場合は、ウィリアムズのボッタスが第1候補になると話している。ボッタスはトト・ウルフがマネージメントに関与しており、ウィリアムズがメルセデスのパワーユニットを搭載していること、さらに将来性を期待されていることもあり、現実的な選択肢はこちらになる。
契約期間が残っていてもウィリアムズは、パワーユニット代金の値引きや解約金によりボッタスを手放すことは、それほど抵抗がないと思われる。