ファースインディアのチーム代表であるボブ・フェーンリーは新車が次のバルセロナテストに間に合わないことを認めた。
当初、チームからは最初のテストは参加せず、2回目のテストから新車で参加すると発表されていた。だが新車が間に合わないことで、彼らは次のテストには昨年のマシンで参加し、タイヤのテストを中心におこなうようである。
新車の遅れの原因についてフェーンリーは、パーツのサプライヤーからの納入が遅れていると述べている。確かにそれは事実であろう。
だがどうしてパーツの納入が遅れているのであろうか。
通常、F1チームはギリギリまでパーツの開発を続けるために、ギリギリの納期になることはよくある。それはその方がより開発された速いマシンが作れるからである。
今年もレッドブルはギリギリまで開発を続けた結果、マシンができたのはテストの直前であった。その為、彼らは今年新車の発表会も開いていない。
かつての時代には開幕戦の直前にマシンが完成したこともあった。
だからフォースインディアが言うようにパーツの納品が間に合わなかったから、テストに参加できないのは事実である。
だが通常は、ある程度のところで開発に見切りをつけて、マシンの製造に取りかかるのが普通である。そうしないとテストができないからである。最近はテストに日数が極めて限られているので、1日のテストもおろそかにはできない。
マシンの製造を始めても、空力の開発は続ければいいし、開幕戦には全く新しいパッケージの部品を持ち込むチームは珍しくはない。
だからフォースインディアがパーツの納期遅れで、テスト参加が遅れているというのを額面通りに受け取るわけにはいかない。恐らく昨年、チームからの支払いが遅れているので協力会社が納品をしなかったのが原因なのだと思われる。
チームとしては最後のテストには間に合うと言っているので、支払いの問題はクリアできたのかもしれない。だが昨年から経営が苦しいチームが複数いることはわかっていて、実際にケータハムとマルシアが経営破綻している。
フォースインディアとザウバーも経営状態は苦しいと見られていて、オーナーも裁判で忙しい。
これらの状況を見るとフォースインディアが開幕戦に参加できるかどうかはまだ不透明な状況である。