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2013 Rd.7 カナダGP観戦ガイド

 

■カナダGP観戦ガイド
【開催国概要】
開催国:カナダ
首都:オタワ
地理:北アメリカ大陸北部に位置し、世界で二番目に国土が広い
人口:34,000千人
GDP:約130兆円(世界第9位)
公用語:英語、フランス語
気候:モントリオール周辺では四季があるが、季節の温度差が極端に大きい

【サーキット】
サーキット・ジル・ヴィルヌーヴ
距離 : 4.361km  周回数 : 70周  走行距離 : 305.270km
コーナー数 : 12

長い直線とシケインやヘアピン中心の低速コーナーの組み合わせが特徴のコース。減速と加速を繰り返す典型的なストップ&ゴー型サーキット。ダウンフォースの少ないセットアップで走る為、マシンは不安定でドライビングは難しい。さらに路面表面も滑らかでグリップが少ない事もドライビングを困難にする。

年間のレース開催数が少なく、金曜日から日曜日にかけラバーがのり、路面コンディションの変化が大きい。路面変化の予想が難しく、セットアップは困難を極める。

コース脇のエスケープゾーンが狭く、ドライビング・ミスは大きな代償をともなう。その為、セーフティ・カーが出ることも多く、レース展開に大きな影響を及ぼす。

オーバーテイクは比較的容易で、ヘアピンと最終シケインの飛び込みがポイントになる。ターン8の入り口でも抜けそうに思えるが、ここでの挑戦は失敗に終わることが多い。
【エンジン】
全開率が60%、最大15秒間のフルスロットル区間があり、エンジンへの負荷は大きい。長い直線があるのでトップエンドのパワーも重要であるが、低回転域でのトルクが低速コーナーからの立ち上がりでタイムに直結する。
パワーではメルセデス・エンジンが、ドライバビリティではルノー・エンジンが有利。もちろんKERSは有効なデバイスである。

最高速度: 326km(DRS ON)、316km(DRS OFF)
エンジン全開率 : 60%(高)
燃料搭載量 : 142kg(やや高)
燃料消費量 : 2kg/LAP(やや高)

【シャシー】
低速コーナー出口でのトラクションの良さは直線のスピードを左右する。その為、リア・サスペンションは柔らかめセッティングを選択する。低速からの加速を繰り返すので、駆動系の負担は大きい。
コーナーやシケインでは縁石を乗り越える場面も多く、その際の安定性が重要。この部分でロータスは優秀である。
フューエルエフェクト : 0.28秒/LAP(低)

【エアロダイナミクス】
以 前は直線区間が長い為にダウンフォースレベルが低い特別なエアロ・パッケージが必要だったが、DRSが導入されてからはダウンフォースを付けるセットアッ プが一般的になった。その為、以前ほどブレーキング時やコーナーではダウンフォース不足にならず、安定性を欠く場面は少なくなったが、それでもブレーキン グは難しい。
長い直線ではDRSの効率は重要であり、メルセデスはこの分野で有利である。

【DRS】
今年のDRSは検知 ポイントは一ヶ所、使用ゾーンは二ヶ所に設置される。検知ポイントはヘアピンの手前に、ピットに向かうバックストレートを最初のDRSゾーンにした。そし て最終コーナーを立ち上がったスタート&フィニッシュのメインストレートが第二ゾーンになる。特にバックストレートでは有効で多くのオーバーテイクシーン をうむだろう。

【タイヤ】
ピレリタイヤはスーパーソフトとミディアムを持ち込む。昨年はスーパーソフトとソフトを持ち込んだので、プライム側を一段硬くしてきた。これは今年コンパウンドを柔らかくしてきた事が影響している。
ピレリは金曜日に変更した2セットのミディアムタイヤをテスト用に供給する。これはイギリスGP以降使用される事になる見込みのタイヤである。

路面は比較的スムーズで、タイヤにとって厳しいサーキットではない。ただハードブレーキが多く、フラットスポットを作ると、タイヤをダメにしてしまう。

低 速からの立ち上がりが多くリアタイヤの負担は大きい。リアタイヤがタレると、低速コーナーの立ち上がりで加速が鈍り、長いストレートでオーバーテイクされ てしまう。立ち上がりでは丁寧なアクセルワークで、タイヤの摩耗を最小限に抑える必要がある。タイヤ交換の時期はリアタイヤが決定する。

二種類のタイヤのタイム差は予選で約一秒弱と見込まれている。
気温はモントリオールで一番重要になる要素である。天候により気温は15度から35度まで変化する。気温が上がればタイヤ交換の回数は増える。

【ブレーキ】
ブレーキングの時間はラップタイムの17%にもおよびブレーキングゾーンは7ヶ所。そのうち4ヶ所が高速からのブレーキングポイントで、ブレーキへの負荷は一年で最も厳しいサーキットの一つである。そのためブレーキの温度管理は非常に重要。
あ まりに激しいブレーキングを続けると、レース終盤にブレーキが厳しくなり、最悪壊れることもある。その為、ブレーキの減り具合をモニターして、ブレーキバ ランスを細かく調整しなければならない。またハードブレーキングする機会が多く、ブレーキング時の安定性を欠くので、より正確なブレーキングが求められ る。

【ピット戦略】
タイヤ摩耗は厳しくないので、2ストップが可能。
モナコのような1ストップも可能だが、ここはラップタイムを重視した方がいい。
ストップ時間はピットレーンが短い事もあり短い。
11.2秒+静止時間。
早めにタイヤ交換すると、スティントの終盤でリアタイヤが厳しくなる。ロスタイムが少なく、追い抜きは比較的容易なので、マルチストップは有効な作戦である。

【セーフティカー】
セーフティカー登場確率は67%と高く、1レースあたりの登場回数は0.8回。過去11レースで7回セーフティカーが展開している。これはレース戦術に大きな影響を与える。昨年は1ストップのベッテルとアロンソが敗れ、2ストップのハミルトンが勝利した。

【レース展望】
過去三年間はマクラーレンが三連勝しているが、さすがに今年は難しいだろう。レッドブルはこのサーキットでまだ勝ち星がない。これはこのサーキットではダウンフォースが最重要な要素でない事を表している。
フェラーリはこのサーキットを得意としているが、2004年以降勝ち星に恵まれない。
そしてハミルトンはこのサーキットを大得意にしており現役最高の3勝を記録している。他はアロンソ、バトン、ライコネンが1勝をマークしている。

過去の結果と今シーズンの調子を考えるとアロンソが最有力候補。トラクションが悪くモナコでは冴えなかったが、これはフロアに破片が挟まっていたからだ。ハミルトンも一周の速さでは負けていないが、リアタイヤが厳しくレースで勝利するのは難しいだろう。

【過去5年間の優勝者】
2007 L.ハミルトン<マクラーレン>
2008 R.クビサ <BMW>
2010 L.ハミルトン<マクラーレン>
2011 J.バトン<マクラーレン>
2012 L.ハミルトン<マクラーレン>

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