
【タイヤ】
ピレリはミディアムとソフトタイヤを持ち込む。 昨年はミディアムとハードを選択したが、今年は昨年より1ランクコンパウンドを固くしているので、昨年とほぼ同じと考えていい。
ソフトタイヤはより高い温度で動作するので、気温が低い場合パフォーマンスを引き出すのに苦労する。 ソフトタイヤは1秒以上速いので、予選で主に使われる。ただ決勝レースでは難しくなる。
スパはタイヤへの攻撃性が高く、タイヤのタレとウェアに厳しい。 中高速の左右に連続するコーナーが多く、タイヤには厳しいが今年はタイヤの構造が強化されているので、それほどレースに影響はないだろう。
ただ気温によっては予想以上にもったり、もたなかったりするので、レース中のタイヤ状況を見て臨機応変にタイヤ交換時期を変更することが重要。
【ピット戦略】 タイヤに厳しいサーキットだが、2ストップが基本。13周と28周に交換し、ソフト、ソフト、ミディアムとつなぐ。
ピレリのタイヤ選択では1ストップは難しいと考えられるし、今年のタイヤは持ちがいいので高温にならない限り3ストップもないだろう。ただしSC登場になると1ストップを企むドライバーも出てくる。
フューエル・エフェクトが大きいので、レース序盤は特にタイヤに厳しい。 ストップ時間は、18秒+静止時間(約21秒)。 1周の距離が長いのでピット出口周辺でトラブルを抱えると、大きなタイムロス となる。
【レース展望】
ここは選ばれたドライバーのみが勝てるサーキットである。 かつてはミハエル・シューマッハーが君臨し、最多の6勝を記録。 その後はライコネンがここを支配した。
優勝候補はハミルトンが筆頭で、彼にロズベルグが挑戦する。メルセデスに挑戦できるのはウィリアムズになる。
このサーキットは予選順位はそれほど重要でない。過去13年間でPPが勝ったのは僅かに4回。スパではオーバーテイクは問題ではなく、DRSを使用できればさらに容易になる。
ライコネンは過去3連勝を含み4勝を上げている。それ以外ではベッテルが2勝を記録して、ハミルトンとマッサ、バトンが1勝づつしている。 意外にもアロンソはまだ一度も勝ったことがない。 チーム別で見ると過去8年はマクラーレンが4回、フェラーリが3回、レッドブルが2度勝利を記録している。
【過去9回の優勝者】
2004 K.ライコネン<マクラーレン>
2005 K.ライコネン<マクラーレン>
2007 K.ライコネン<フェラーリ>
2008 F.マッサ<フェラーリ>
2009 K.ライコネン<フェラーリ>
2010 L.ハミルトン<マクラーレン>
2011 S.ベッテル<レッドブル>
2012 J.バトン<マクラーレン>
2013 S.ベッテル<レッドブル>