可夢偉 アブダビGP参戦発表もケータハムの未来は不透明
小林可夢偉がアブダビGPにケータハムから参戦することが発表された。だがケータハムの未来はいまだ定かではない。
チームがアブダビに参加すると発表する一方で、チームの全スタッフを解雇していたことが、明らかになっている。彼らはレースに参加するために必要不可欠な40名だけをアブダビに連れて行く。
クラウドファンディングで資金を集めたものの、必要な金額は集まらなかった。普通ならアブダビに参加することはできないのであるが、どうしたのであろうか。
もしケータハムがアブダビGPに参加しなければ、彼らはF1へ参戦する権利を失う。契約によれば年間2レースの欠席は認められている。彼らはアメリカGPとブラジルGPを欠席しているので、アブダビGPを欠席すると彼らは来年F1に参加することができなくなる。
だがF1チームは、F1への参戦権を保有しているから価値がある。F1は誰にでも参加できるスポーツではないからである。お金があってチームを作っても、参戦する権利がなければF1でレースすることはできない。
だからこの参戦する権利はとても貴重な権利である。もしこの参戦権を失うとチームはその価値の大半を失うことになる。もちろんF1チームは高価な風洞施設やシミュレーション用のシステムを保持している。だがF1に興味がない人から見れば、それはただの中古品である。
F1に参加する権利があるからこそ、その施設は価値を持つ。だから少しでもケータハムからお金を取り戻そうとすると、F1への参加権がある状態にしないと魅力はない。
だから管財人がとりあえず最終戦に参加させて、F1への参戦権を得た状態にして、買い手を探そうとするならば、理解はできる。だが参戦発表した裏側では、全スタッフを解雇というのはいかにも理解できない。もちろん買い手が現れたら解雇したスタッフを再雇用するというウルトラCも残されている。
可夢偉は最終戦にケータハムから参加すると発表されたが、金曜日にマシンが走り出すまで、何が起こるかわからない状況が続く。
ケータハムを取り巻く環境は、あまりにもミステリアスで、理解不能である。
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