ハミルトンのスタート問題
このレースもスタートが勝敗を分けた。予選では素晴らしい走りを見せポールポジションを獲得したハミルトンが開幕戦に続いてスタートを失敗した。
理由はまだ明らかになっていないが、ハミルトンのミスの確率が高い。
以前にも述べたが今年のクラッチは昨年から変わってシングルパドルに変更されている。パドルの枚数の変更よりも、パドルの役割が変わったことが今年のスタート時の波乱原因になっている。
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昨年までのクラッチパドルはオンかオフかのスイッチのような役割で、クラッチのバイトポイントはエンジニアからの指示で決められていた。
それが今年からドライバーはクラッチ・パドルを使用して自分の指を使ってクラッチをつながなければならない。マニュアルトランスミッションのミートポイントを足で調節するのと同じである。
F1のクラッチはかなりシビアなので、ミートポイントを調節するのは難しい。
実際にフォーメーションラップのスタートでは、ロズベルグが失敗しているし、レースのスタートではライコネンも失敗している。
もちろんハミルトンがフォーメーションラップでクラッチの温度を適切に管理できていない可能性もある。だが昨年、ベルギーGP以降フォーメーションラップ中の無線指示が制限されたときに彼のスタートは悪くなかった。だから今年の彼のスタートミスはパドル操作の問題であろう。
今のレースではスタートで前に出た方が圧倒的に有利なので、このスタートの善し悪しはレース結果に直接影響してくる。
まだハミルトンはロズベルグにたったの17ポイントしか離されていないのでいいが、今後のこのスタート問題を解決しないと苦しくなってくる。
チャンピオンは一番速いドライバーがなるのではなく、一番たくさんポイントを獲得したドライバーがなるのであるから。
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