F1 ニュース&コラム Passion

マクラーレン スポンサーを数週間で発表

マクラーレンのCEOであるロン・デニスは、マクラーレンがスポンサーを今後、数週間で発表すると述べた。だが普通、スポンサーは契約締結後に発表するのが、常識である。 ではなぜマクラーレンはこの時期にこのような発表をしたのであろうか。マクラーレンがスポンサー交渉をしており、それが大詰めを迎えているのは、関係者からの情報でわかっていた。 だがそれが開幕に間に合うのか、シーズン中になるのかはわからなかった。そもそもその交渉が契約されるのかどうかも、今の時点では不明である。 スポンサー契約は非常に繊細で微妙な交渉である。お互いパートナーとなるのであるが、契約書の文言を巡って水面下で激しい交渉がおこなわれる。いかに自分達に有利な条件にするのかが、腕の見せ所である。こういう状況で外部に情報が漏れた場合、交渉は難しくなる。ウィリアムズが噂になっても決して、マルティニとの契約を口外しなかったのは、こういう理由がある。 だから通常は契約が終わるまでは、交渉自体が秘密である事が多い。 にも関わらず情報を公開するのは、なんらかの理由がある。スポンサーがあるからお金には困っていないという対外的なアピールがひとつある。スポンサーではないが、昨年投資家から資金を得ると言い続けながら交渉がまとまらなかった、ロータスがある。支払いが苦しくて借金を抱えている場合も、情報を公開して、もうすぐ契約できるからと、支払いを延ばそうとすることも(よく)ある。 だからこの時期にロン・デニスがスポンサー交渉の存在を公にするのには、なんらかの理由があるはずである。つまり交渉がうまくいっていないので、情報を公開して相手にプレッシャーを掛けようとしているのかもしれない。もしくは基本合意には達していて、後は詳細の詰めだけになっているのかもしれない。だがこれはないと思っている。というのも契約はこの詳細の詰めが一番難しい。基本合意されていても契約されない交渉は多く存在する。 であれば、この情報公開はマクラーレンにとって良くない兆候かもしれない。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください