メルセデス 速さの秘密はターボにあり?
メルセデスがダブルディフューザー並の隠し技を使って圧倒的な速さを実現しているとの噂がある。それは本当なのだろうか?
確かに今のメルセデスの速さは普通ではない。ルールで厳しく管理された最新のF1マシンで1周2秒以上の大差はつけられないので、何らかの秘密があると考えるのは当然である。
噂になっているのはターボの部分である。メルセデスのターボはタービンとコンプレッサーの部分がエンジンの前後に分割されているというのである。ターボは高速で排出される排気ガスをタービンに当てて、タービンと同軸で回るコンプレッサーが高速で回転し、空気を圧縮してエンジンに送り込みパワーを生み出す仕組みになっている。
赤い部分に排気ガスが吹き出されて内部の羽が回り、軸で接続されている青部分の羽を回し、外気を高速でシリンダーに送り込むことにより高いパワーを生み出す。
その為、写真のようにターボの構造はタービンとコンプレッサーが隣接するのが通常である。
右下にあるカタツムリみたいなのがターボである。メルセデスはこの二つあるカタツムリの一つをエンジンの前側、この写真だと左上側に移動して、間をシャフトで接続している。この写真はルノーが提供している。
報道によるとメルセデスはタービンとコンプレッサーをエンジンの前後に分けていると報じられている。この場合のメリットとしては重たいモーターをマシンの中心部分に置くことにより、マシンの向きを変えやすくなるというメリットはある。現在のターボにはMGU-H用のモーターがついている。また大きなパーツを前後に分けることでパッケージングを効率化できて、空力にいい影響を与えられる。
だがこれだで2秒の差が生まれるかというと疑問である。ダブルディフューザーは直接リアのダウンフォースを増大させることができた。だからこそそれに最適化したブラウンGPはシーズンの前半に圧倒的な速さと強さを見せることができた。
だがターボを前後に分割しただけで、2秒もの差が生まれるとは考えにくい。メルセデスの速さの半分は彼らのパワーユニットから来ていて、残りの半分はマシンから来ていると考えたい。
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だから彼らの速さの秘密はこのターボ以外にもあると考えた方がいい。ただ現時点ではそれが何なのかはわからない。また詳細がわかり次第、お伝えしていきたい。
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