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2021年シーズンを占う

今年活躍が期待されるフェルスタッペン

さていよいよ2021年シーズンも開幕間近となりました。
今年もコロナウイルス感染拡大の影響は避けられない状況です。実際、開幕戦が予定されていたオーストラリアGPは延期となり、その開催も危ぶまれています。当然、日本GPも同じ状況です。

とはいえ昨年はまったくどうなるかわからない中でのシーズン開幕延期だったのですが、今年は開催レースの数がどうなるかはわかりませんが、シーズン自体は無事におこなわれそうです。

というわけで、今シーズンがどうなるのか少し占ってみました。皆さんの推しドライバーや推しチームがどうなるのかを想像するのは開幕前の楽しみですよね。どんなドライバーやチームでも開幕前なら大活躍間違いなしですww

それではみなさんも興味津々な四つの質問に答えていきたいと思います。
それでは今シーズンもよろしくお願いします。

シェイクダウンテストでRB16Bを走らせるフェルスタッペン

Q1.レッドブル・ホンダはチャンピオンになれるか?
正直言うと難しいと思います。
確かに昨シーズン終盤はメルセデスに追いついていましたが、メルセデスが後半戦はほとんどアップデートしていないことを考えると依然としてその差は大きいと思います。ホンダのパワーユニットも大幅なアップグレードをしてきたようですが、毎年メルセデスはまだ改善するのかと驚くほどの進化を見せてくるのが通常ですので、今年も同じくらい前進していることでしょう。

ただしホンダとメルセデスの差は縮まっていると思われます。ということは少なくとも昨年よりは接戦が期待できそうです。フェルスタッペンのチームメイトにペレスが来たのも大きいですよね。昨年までのアルボンはフェルスタッペンについていくことができず、どのレースもフェルスタッペン対メルセデスの2台という構図になり、メルセデスは二台のタイヤ交換のタイミングを変えるなどして、揺さぶりをかけることが可能でした。

一方のフェルスタッペンはいつも一台だけなので、作戦面で変化をつけるのが難しかった。ただでさえメルセデスの方が速いわけですから、作戦面で差がつけられないとフェルスタッペンには勝機がありません。その点、今年のチームメイトであるペレスはフェルスタッペンと同じ速さはないでしょうが、その後ろを走るだけの実力はあると思います。ただ懸念点として、ペレスは予選で速いタイプではなく、レースで実力を発揮するタイプだけにどこまで予選でフェルスタッペンについて行けるかがポイントになるでしょう。

今年も手強いメルセデス

Q2.メルセデスは今年もチャンピオンを取れるか?
彼らがチャンピオンの最有力候補なのは間違いありません。昨年とほとんど同じマシンで、レギュレーションもほとんど変わらないわけですから、彼らがいきなり競争力を落とすと考えるのは無理があります。

さきほども述べたように昨年後半のメルセデスはほとんどアップデートしていません。ただ開発をしていなかったわけではなくて、単純にチャンピオン争いはほぼ決まっていたので投入する必要がなかったからです。当然、今シーズンはそれらのアップデートを投入してきます。

今年最大の変更点、リアタイヤ前のフロア面積削減

唯一の今シーズンの違いはリヤタイヤの前のフロアが削除されることです。ただこの部分もメルセデスはいつものように解決策を見いだしてくると思います。

しかも余裕のあるメルセデスは昨年、フリー走行で今シーズン用のタイヤをテストした際に、他のチームがそのレース用の準備を優先しているのに、地道に今年のタイヤでロングランを繰り返してデータを収集していました。今年のタイヤはコンストラクションが大きく変わるので、それを理解することはとても重要で、これもメルセデスに有利に働くでしょう。

さらにハミルトンは速さと経験で他を圧倒しています。本来、彼に対抗しなければならないチームメイトのボッタスは全く歯が立たない状態です。ドライバーの能力がいきなり改善することはないので、今年もハミルトンは精神的にも安定して走ることができるでしょう。

唯一の問題点はハミルトンが1年契約なので、来年の契約がないことです。恐らく来年はラッセルが加入する可能性が大きいと思います。なぜなら来年もメルセデスに乗れなければ、他のチームがラッセルにオファーする可能性があり、しかもラッセルはそのオファーを断れないでしょう。ただそれもハミルトンにとっては小さな問題で、チャンピオン争いには大きな影響を与えないでしょう。

フェラーリはルクレールとサインツのペア

Q3. フェラーリは今年復活するか?
今年は復活すると思います。ただコンストラクターズランキングで3位ということならばです。昨年とほぼ同じマシンを使うわけですから、大きな変化は期待できないと思います。ただ昨年のフェラーリは特にパワーユニットがひどかったので、そこは改善してきて中団グループは抜け出せると思います。となるとコンストラクターズ3位が定位置なのかなと思います。

サインツJRが加入したのもポジティブな変化ですよね。彼はチームメイトと問題を起こすタイプではないですし、速さもあります。ルクレールと走る今年はサインツJRにとって大きなチャンスであると共に、ルクレールに勝てないとなると今後、大きなチャンスをつかむことが難しくなるという点で勝負の年になるでしょう。

今年のマシンは期待できるか?

ただフェラーリというチームは誰にとっても簡単なチームではないので、サインツは難しい舵取りを迫られるでしょう。その点、スペイン語を話せるサインツはイタリア語にもそれほど苦労はしないと思われるので、期待できそうですね。

活躍が期待される角田

Q4. 角田は今年活躍できるか?
活躍できると思います。まったく心配していません。彼が日本人だからということを除いても彼はとても優秀なドライバーだと思うからです。恐らくこれまでF1に参加した日本人ドライバーの中でも一番優れていると思います。

ただいいドライバーが必ずしも活躍できる訳でもないのが、F1の難しいところですが、角田の場合はアルファタウリという中規模のチームからデビューできるので、じっくりとF1に馴染む時間が取れます。いきなり表彰台や優勝争いを期待されると厳しいですが、入賞できれば評価される環境ですから、新人ドライバーにとっては理想的な環境です。

身長が低いのもF1ドライバーの利点です

しかもチームメイトのガスリーはとてもいいドライバーです。彼との差が角田の評価軸になるでしょう。角田は新人なのでガスリーに負けても評価が下がるわけではありません。時々、速さを見せればそれで十分です。そういう環境もプレッシャーを与えないので、角田にとって理想的です。

ただ攻撃的な走りを見せないとマルコを失望させることになりますが、そこも心配していません。そして今年、角田が自身の能力を証明することができれば、来年レッドブルへ昇格することもあり得ると思います。そう考えるとワクワクしますよね。

ピットから出て行く角田

ホンダが今年終了後に撤退することを心配する声もあるようですが、角田に関しては全く問題がないと思います。彼はとても頭が良いので全ての面で複雑なF1でも実力でやっていくことができると思います。

今から開幕戦が待ち遠しいですね。

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