ミハエル・シューマッハーが引退の決めたのは昨年の前半である。
彼は昨年の前半、チームに翌年(2006年シーズン終了後)に引退したいことを申し出た。
これには、昨年のチームの不振が大きく関わっていると見られる。
競争力のないマシンをドライブするのであれば、楽しくないし、走っていても意味がないとミハエルは考えた。
ここからのフェラーリの動きが早かった。
以前からジャン・トッドが評価していたライコネンに急接近。
昨年中に仮契約まで持っていってしまった。
そして、むかえた今シーズン。
昨シーズンと違って、見違えるように競争力を回復したフェラーリ。
ミハエル・シューマッハーは再び、ドライブする喜びを回復した。
そして、2007年もドライビングを続けていきたいと思うようになった。
速いマシンと気心の知れたスタッフがフェラーリにいる。
そして何より、ミハエルの力は全く衰えていない。
普通、30才代後半になるとスピードが落ちてくるのが普通である。
ところが、ミハエル・シューマッハーはいまだに最速ドライバーの一人である。
しかも、ミハエルはドライビングを楽しんでいる。
引退する理由がないのだ。
そして、ミハエルは引退を考え直し始めた。
2007年も走り続けたいミハエル。
だが、フェラーリにはフェラーリの都合があった。
例え、ミハエルが2007年もフェラーリで走ったとしても、5年も10年も現役を続けられるものではない。
となれば、仮契約したライコネンを離すことはしたくない。
現役の中でミハエル、アロンソと並ぶライコネンを失うことは、フェラーリにはできないことだ。
ミハエル・シューマッハーはこれまで強力なチームメイトと一緒に走ったことがない。
例外は、ジョニー・ハーバートがチームメイトだった年だけ。
ミハエル・シューマッハーは速いチームメイと一緒になるのが好きでない。
彼はチームの注目を一心に集めていないと、集中できないタイプ。
当然、速いチームメイトが入ってくると、チームの関心は二分される。
ミハエル・シューマッハーは来年、現役を続行する場合、チームメイトにはライコネンではなくマッサを望んだはずだ。
これまで、チームが誰をセカンド・ドライバーにするかについて、ミハエル・シューマッハーには拒否権があった。
だが今回、フェラーリはミハエルの要求を却下し、ライコネンと正式な契約をかわした。
そして、ミハエル・シューマッハーに最後通牒を突きつけた。
2007年もフェラーリで走るなら、チームメイトはライコネンだと。
ライコネンを選んだ、チームを見てミハエルは悟った。
もはやフェラーリ=ミハエル・シューマッハーでないことを。
そして、ミハエルはインディアナポリスで引退することをチーム関係者に話した。
十分な速さもあり、本人もやる気があるにもかかわらず、強いられた引退。
7回のワールドチャンピオンに輝いたドライバーの幕切れにしては、何とも不思議な結末だ。
こんなところから、ミハエルが他のチームで現役復帰するのではないかという噂が出てくるのだ。
エンツォ フェラーリの性能
フェラーリ Ferrari【フェラーリ Ferrari 専門館】へようこそ♪エンツォ フェラーリは、399台が限定生産され、そのうちの30台が日本で販売された。今のところ、これ以上の台数を生産する予定はなく、新車価格は邦貨換算7,850万円とも言われているが、…