
今年、ロズベルグと激しいタイトル争いをしているハミルトン。彼の元チームメイトのバトンは、ハミルトンの精神状態がいい時は無敵であると述べている。
「人々はルイスの方が速く、ニコはより賢いと思っているようだが、自分はそうは思わない」とバトンは述べた。
「自分はルイスがどれほど速いのか知っている。彼がのっている時には手がつけられない」
バトンはまた、彼とチームメイトのケビンがメルセデスと優勝争いをするまでに長い時間は必要ないと述べている。
「今年はとても難しいシーズンだ。自分たちはかつていたトップにいないが、徐々に強くなっている。イギリスGPでは難しいコンディションの中で予選3位だったし、レースではもう少しで表彰台だった」
「我々はベストのエンジンを持っているし、言い訳はできない。我々はまだ勝てるマシンを開発できていない。懸命に働いているし、多くの改善がなされている。レースに勝てるようになるまでは、時間の問題だろう」
「昔、レースやチャンピオンシップに勝った経験があれば、このような状況には満足できない。でも僕たちは正しい方向に向かっているし、それが一番重要なことだ」
バトンの発言の前半部分は完全に同意する。正しい精神状態のハミルトンに勝てるドライバーはいない。だが彼の精神状態がいつもいいとは限らないのもまた事実である。そこにニコのつけいる隙がある。
また後半部分のマクラーレンがすぐに競争力を取り戻せるという部分については、かなり悲観的である。シルバーストーンで予選3位だったのは、路面状態の変化にうまく対応できた部分が多いし、このサーキットのレイアウトや路面状態はかなり特殊なので、これがそのままマクラーレンの実力とは言いがたい。
そう考えると、まだまだマクラーレンの苦戦は続きそうである。