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2005 F-1 Rd16 ベルギーGP 観戦記

今回、アロンソにとっては厳しいレースになった。 日曜日の決勝レースを晴れと読んだ、ルノーはウィングを寝かせたセッティングで土曜日の予選に臨んだ。 フィジケラのエンジン交換による10番手後退はあったが、アロンソは4位を得てドライの土曜日は問題なかった。 しかし、迎えた決勝レースは夜に降った雨の影響でウェットコンディションでのスタート。 ミナルディを除く全てのマシンがインターミディエイトタイヤを履いてのスタート。 特に濡れていたコース序盤、ダウンフォースが少なめのルノー2台に取っては難しいレース展開。 実際、フィジケラはオールージュの立ち上がりでミスをしてコースアウト、クラッシュしてしまう。 ルノーはリアウィングが軽いこともあり、レース序盤はオーバーステアに悩んでいた。 ほんの少しのミスがオールージュでは取り返しのつかない事態につながる。 そんな逆境の中でもアロンソはミスをしなかった。 脅威となるはずだったBAR勢とラルフ・シューマッハーはドライタイヤに交換する時期を間違い後退。 2位を走っていたモントーヤはまたもや、周回遅れとからみリタイヤ。 実際、他のマシンに問題がなければアロンソの順位は5、6位でもおかしくなかった。 他社が続々と後退していく中で、じっくりと走りきり2位入賞をはたしたアロンソの走りは地味だったが素晴らしかった。 新しいチャンピオンにふさわしいと言えるだろう。 ただルノーがなぜリスクを冒してウィングを軽くしてきたのかは不明だ。 雨が小降りもしくは止んでいたのでよかったが、雨が強く降ってきた場合、アロンソは入賞圏外になる可能性もあったのだから。 ▽マクラーレンまたも1-2フィニッシュならず 一方のライコネンはスタート時に燃料をたくさん積んでいた。 予選でもモントーヤの後塵を拝し、レース序盤でもなかなかペースが上がらなかった。 それでも2回目のピットストップ前から爆発的なスパートを見せピットストップでモントーヤをかわした後も、まったくペースを落とす気配もなく、そのまま今季6勝目をマーク。 今シーズンの勝ち星の数でアロンソに並んだ。 モントーヤが2回目のピットストップ前にペースが上がらなかったのはあれが限界だったのか、ライコネンを自然にパスさせる為にやったのかは不明だが、そんなことを気にさせないほど、ライコネンの走りは素晴らしいかった。 しかし、アロンソの前にいるべきモントーヤがリタイヤし、ライコネンにとっては手放しで喜べるレースではなかった。 モントーヤがピッツォニアと絡んだ場面は画像に映っていなかったので、どちらが悪いかはわからない。 ただピッツォニアが周回遅れであったことを考えると、モントーヤの方がリスクを回避すべきだったろう。 原因がピッツォニアにあったとしても、モントーヤの8ポイントは戻ってこない。 ▽明暗を分けたタイヤ交換 今回は路面状況が安定していなかったので、タイヤ交換で明暗が分かれた。 結局、上位二台はインターミディエイトタイヤで最後まで走りきった。 惜しかったのがBARの二台とラルフ・シューマッハー。 特にラルフ・シューマッハーはトップを走るモントーヤに迫りながらドライタイヤに交換。 しかし、タイムが上がらず再度インターミディエイトタイヤに再交換することになり後退した。 あのペースで走れればラルフの優勝もあり得るかと思える走りだったので、なぜドライタイヤにあの時点で交換する判断をしたのか疑問だ。 例え1周か2周早くドライタイヤで走っても、マクラーレンがすぐにドライタイヤに換えれば10秒や20秒程度の差はすぐになくなってしまうだろう。 特にトヨタはダウンフォースをつけ気味だったので、ここでのタイヤ選択ミスは悔やんでも悔やみきれない判断ミスだった。 BARも1度目のピットインで2台ともドライタイヤに交換。 タイムが上がらず再度、インターミディエイトタイヤに再交換し、大きく後退した。 タイヤ再交換直後に琢磨はミハエル・シューマッハーに追突しリタイヤ。 しかも次のGPでスタート順位10番手降格のペナルティ付きだ。 琢磨はスタート直後から素晴らしい走りで4台をパスし6位を走行。 バトンも抜き去り、久しぶりに彼らしいアグレッシブな走りを見せてくれた。 あのような微妙な状況ではチームが2台ともドライタイヤへの交換を指示することはあり得ない。 (もしチームからの指示だとしたら信じられない大チョンボだ!) 琢磨もバトンも自分たちの判断でドライタイヤへの交換を決めたのだろう。 結果論だがあそこは様子を見てもよかったのではないか。 特に琢磨は良いペースで走れていたので、あそこでリスクを冒す必要があったのかどうか。 やることなすことうまくいかないBARの今シーズンを象徴するレースになってしまった。 ただし、タイヤ交換後のバトンの走りは圧巻だった。 山側のセクションで難しいコンディションの中、先行するマシンを次々と捕らえ、モントーヤのリタイヤで3位表彰台をものにした。 レコードラインだけ乾いていて、他は濡れている状況のコーナーで追い抜きを仕掛けるのは、かなりリスキーだ。 しかしバトンは完全にマシンを自分のコントロール下に置いた安定した走りを見せていた。 この走りを見て、バトンというドライバーのタレントを再認識した。 問題は来年、どこのチームで走るのか? トップチームで彼が走る姿を見てみたい。 ▽ブラジルGPプレビュー ブラジルGPは高速セクションと低速セクションに分かれているサーキット。 当然、パワフルでハンドリングもいいマクラーレン絶対優位。 ルノーのアロンソは予選でも決勝でも絶対にリスクを冒さずに走ってくるだろうから、何もなければマクラーレンの1-2フィニッシュで3位アロンソが順当だろう。 ここにエンジンパワーのあるBARとトヨタが表彰台を目指す展開かな。

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