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メルセデスとフェラーリの戦いはつづく

  開幕4レースで3勝を挙げたメルセデスの強さに陰りは見られない。これだけ速いメルセデスだが、開発に妥協は見られない。 タイヤのタレが大きく、フェラーリに敗れたメルセデスは中国GPでリアサスペンションに改良を加えてきた。その結果、中国GPとバーレーンGPでメルセデスのタイヤのタレは、フェラーリをほぼ同じ程度になっている。 これでは復活しつつあるフェラーリにとっては厳しい状況である。 F1において開発のペースを緩めることは、負けを意味する。だからメルセデスが開発を進めていることには、何の違和感もないのだが、シーズン序盤のフライアウェイの4レースの間にも迅速に対応するのには、驚くばかりである。 ただフェラーリも負けてはいない。残してるトークンを使用したパワーユニットをカナダGPで投入する予定である。これによりフェラーリは20馬力を手にすると言われている。これはタイムに換算すると0.3〜0.35程度になる。 中国GPのようなパワーが必要なサーキットでは、競争力を得ることができる。 だが実はフェラーリはこの新型パワーユニットを、次のスペインGPから投入したかったのだが、間に合わなかった。スペインの次のモナコGPは、パワーがあってもタイムにあまり寄与しないので、その次のカナダGPから投入となったわけである。対メルセデスで考えるとこの遅れは痛い。 ただでさえ差があるメルセデスとフェラーリだけに、追いつくためには一刻も早く新しいパーツを投入したいのだが、このあたりにも二つのチームの勢いの違いが見えてくるようである。