【サーキット】
韓国国際サーキット
距離:5.615km 周回数:55周 レース距離: 308.630km
予選最速タイム:1分35秒585(S.ベッテル/レッドブル 2010)
ファステストラップ:1分39秒605(S.ベッテル/レッドブル 2011)
今年で四回目の開催となる韓国GP。コースは異なる性格を持つ二つの部分を併せ持つ。
低速コーナーと直線区間が主体のセクター1とコーナーが多くテクニカルなセクター2とセクター3二つの部分に分かれる。
カレンダーの中では珍しい反時計回りのコースレイアウトを持つ5つのサーキットのうちの一つである(他はシンガポール、アブダビ、オースティン、ブラジル)。
オーバーテイクポイントはホームストレートとバックストレート、そしてストレートエンドでのブレーキングとなる。
アップダウンは少なく、市街地コース的な面を持ち、コンクリートウォールが近い部分もあり、ミスはリタイヤへの近道である。ポールポジションの位置はコース右側。
【エンジン】
長い直線が3本有り、エンジンパワーがあるメルセデスエンジン勢は有利。
ただ直線部分以外も多くエンジン全開率は55%と平均的。
コーナー部分ではエンジンのピックアップの良さが重要になる。
最高速度:316Km(DRS ON)、304Km(DRS OFF)
燃料消費量:2.75Kg/LAP(平均)
燃料搭載量:148Kg(やや高め)
【シャシー】
長い直線とコーナーの連続する部分があるサーキットで、どの部分にセットアップを合わせるのかが難しい。DRSゾーンはあるがゾーン以外では使えないので、ダウンフォースをつけてくるマシンが多い。
コーナー部分はレッドブルは有利で、直線部分はメルセデスがが有利。
タイヤカスがフロントウィングに詰まると、1秒失い競争力をなくす。
ダウンフォースレベル:中高
フューエル・エフェクト:0.37秒/10Kg(高)
ブレーキングタイム率:20%/LAP
ブレーキングゾーン数:9
ブレーキ負荷:やや高め
【DRS】
DRSゾーンは2カ所設置される。
第一検知ポイントはターン2の70m後。
第一DRSゾーンはターン2の360m後のバックストレート。
第二検知ポイントはターン16の60m前。
第二DRSゾーンはターン18の95m後のメインストレートに設置される。
【タイヤ】
ピレリはミディアム(白)とスーパーソフト(赤)を持ち込む。
これはシンガポールと同じ組み合わせである。
中高速のコーナーがあるとは言え、路面は滑らかでありタイヤには厳しくない。
タイヤによるラップタイムの差は新品で約2秒なので、レースではスーパーソフトが主に使われるだろう。
スーパーソフトはタイヤかすが多く、レース終盤では追い抜きが難しい。
この時期の韓国は曇天だと気温が上がらず、路面温度も上昇しない。
そうなるとミディアムタイヤは温度を上げるのに苦労するだろう。
低い気温はタイヤの寿命を延ばすのには好都合だが、フェラーリやロータスには好ましくない。
【天気予報】
台風が接近しており、土曜日の予選と日曜日の決勝が危ぶまれる。
どちらにせよ日曜日は雨のレースになる確率が高い
2010年は豪雨により長時間レースが中断されたことは記憶に新しい。
【ピット戦略】
2ストップが基本戦略となる。
昨年スーパーソフトはオーバーヒートの傾向がありデグラデーションが早く進むので、決勝ではスーパーソフトでスタートし、ミディアムに変えて、スーパーソフトを最後に履く作戦が多いだろう。
速度制限:80km/h(金土日)
ロスタイムは17秒+静止時間。
【セーフティカー】
過去三回の開催では二回(2010、2011)セーフティカーが出動している。
2010年は大雨でSCスタートとなり26周もSCの後ろで走り続けた。
2011年はSC下で4周走り、2ストップで走るドライバー達を助けた。
【レース展望】
高速でも低速でも速さを見せるベッテルが優勝の最有力候補。
それにメルセデス勢が絡んでくることができるか。
他は雨での荒れたレースを期待するしかないだろう。
過去の記録はアロンソが1勝、ベッテルが過去に二年間で二連勝を飾っている。
【過去3年間の優勝者】
2010 F・アロンソ<フェラーリ>
2011 S.ベッテル<レッドブル>
2012 S.ベッテル<レッドブル>