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2006 Rd.5 ヨーロッパGP観戦記

▽シューマッハー連勝 ミハエル・シューマッハーがアロンソとの一騎打ちを制し、連勝。 サンマリノGPとは違い、逆転しての勝利だった。 予選ではアロンソがミハエルを制した。 前回のサンマリノGPでは予選アタックに失敗し、5番手スタートになった反省から2セットの新品タイヤを使用してのポール・ポジションだ。 ミハエルは逆転を狙ったが少しのミスを犯し、アロンソにはとどかなかった。 ポール・ポジションからスタートしたアロンソはミハエル・シューマッハーを引き離すことができずに最初のピットイン。。 1回目のストップがアロンソより1周遅かった、ミハエルは猛アタックでアロンソをかわそうとしたが、攻めすぎてミス。 1回目のストップでは抜くことができなかった。 しかし、アロンソの給油量を見ていたフェラーリはそれよりも数周分だけ多く燃料を積み、2回目のストップにかけた。 2回目のストップ直前、アロンソが再び猛アタックを見せ、ミハエル・シューマッハーを引き離しにかかる。 しかしミハエル・シューマッハーは離れない。 2回目をアロンソより2周送らせたミハエルはピットイン前の3周でベストラップを記録し、アロンソをかわすことに成功。 その後、アロンソはミハエルを捕らえることができないと悟り、次戦スペインGPに向けてエンジンをセーブした走りに徹した。 マッサとライコネンが迫ってきていたが、ギャップは完全にコントロールして全く問題なく2位に入賞。。 今回、ミシュランが持ち込んだタイヤはコースに完全にフィットせず、アロンソは苦労していた。 それを考えれば、アロンソは2位でも満足だったろう。 ここまでは昨年と似た展開になっている。 開幕数戦でスタートダッシュしたルノーが大量リードを築き、その後は優勝できなくても2位か3位でポイントを獲得し、得点差の減少を最小限にとどめる。 そして、自分が勝てるレースではきちんと勝つ。 その精神的なセルフコントロールには脱帽だ。 24歳とは思えない落ち着きだ。 と言うわけで今回のMIDはフェルナンド・アロンソに捧げよう。 不利な状況でもトップ争いをし、確実に二位を得るそのクレバーな走りは偉大なチャンピオンにふさわしい走りだ。 マッサも予選3位スタートから3位に入賞。 彼自身初めての表彰台に登った。 フィジケラは予選でビルニューブに邪魔されたと文句を言っていたが、クリアラップを得る為に前車との間隔をあけてアタックするのが当然。 それを怠り、ビルニューブの方が自分より遅いからどけというのは理解しがたい。 それにビルニューブもアタック中だったし、結果的に不可解なペナルティを受けたが、彼に責任はないと思う。 ビルニューブがインラップもしくは、アウトラップで邪魔したのなら、フィジケラが怒るのはわかるんだが。 アロンソがどんな状況でも最終ピリオドまで進出している事実を考えると、フィジケラの低迷は自分自身の責任だ。 アロンソが開幕前にマクレーレン移籍を発表したので、チーム内での力関係で言えばフィジケラに追い風が吹いているのだが、それを生かし切れていない。 三戦連続の第二ピリオド敗退は許されないだろうから、次のスペインGPはフィジケラにとっても正念場となる。 ▽伸び悩むホンダとマクレーレン シーズン前の評判は上々だったホンダだが、伸びやなんでいる。 今回も予選ではバリチェロが4位、バトンが6位を取ったが、バリチェロは決勝でペースが上がらず5位になるのがやっと。 バトンは5番手を走行中にエンジントラブルでリタイヤとなった。 ホンダはタイヤを上手く使いこなせていない。 ホンダの名前に変わったとはいえ、母体はBARだからすぐにシャシーが良くなると言うことはない。 ここはデザイン関係で優秀な人材を引き抜くことを考えた方がいいのではないだろうか。 一番目の候補はトヨタを離れたガスコインだが、ホンダがトヨタが見切りを付けたガスコインと契約するのか微妙なところだ。 マクラーレンもレース中のペースが上がらない。 最後に燃料が少なくなってくると速いのだが、燃料が重いと速く走れない。 昨年は多少重くても、速かったから今年のマシンは昨年ほどではないようだ。 マクラーレンはシーズンに改良を施し、速くしてくるのが通例だから今後の改良に期待しよう。 ▽ニコ・ロズベルグ 最後尾から入賞 ニコ・ロズベルグはエンジン交換のペナルティを受け22位スタートにもかかわらず、7位でフィニッシュ。 チームに貴重な2ポイントをもたらした。 開幕戦同様に後方からの追い上げからの入賞で、最後はフィジケラ、バリチェロに追いつく素晴らしい走りで開幕戦以来の入賞を果たした。 ウェバーも好調に順位を上げ、上位入賞を十分に狙えたが、ハイドロリック系のトラブルでリタイヤしてしまった。 今回はブリヂストンタイヤが好調だっただけに残念なリタイヤとなった。 ▽井出有治交代 前回、井出有治の将来を危惧していたが、ヨーロッパGPでいきなり現実になってしまった。 彼の出走取りやめの経緯は不透明だ。 GP開催前のFIAと有力チームの代表の会議で、決定したらしいがその根拠が不明だ。 FIAから出走禁止の要請があったのだが、これにどのような法的根拠があるのか、また井出の出走禁止の理由がよくわからない。 この会議の席上、有力チームの代表二人が井出のスーパーライセンスを取り上げるべきだと強行に主張したらしい。 彼の走りは危険だから、走らせるべきではないというのだ。 以前にも何人かのドライバーが井出を危険だと非難していたことはある。 サンマリノGPでモンテイロと絡んでしまったことが直接の原因だろう。 しかし、このアクシデントで井出には何のペナルティも課されなかった。 ドライバーの中には新人ドライバーにはもう少し時間をかけて慣れさせるべきという意見もあったようだが、それはFIAには届かなかった。 結局、FIAはその妥協案として井出の出走停止を要請するという形に落ち着いた。 要請という形を取るとはいえ、FIAからの要請を断ることはできない。 今のスーパーアグリはレースでテストしているような状況だ。 そうすると速いドライバーが二台走った方が、開発の効率がいい。 チームメイトより1秒以上遅いとなると交代も止むなしだろう。 井出はテストドライバーとして経験を積み、来年の復帰を目指してがんばって欲しい。 そうした方が無理に今年乗り続けるよりも、彼の為になると思うのだが。 【編集後記】 井出有治選手はGP終了後にスーパーライセンスを剥奪されました。 彼はほとんどテストもできずに、ぶっつけ本番でレースにのぞんでいました。 限られた条件の中でも、ベストをつくすのがプロとはいえかなり厳しい環境です。 時間をかけてF1を学んで、また来年復活してくれることを望みます。 がんばれ、井出有治!

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