マクラーレンのスポンサー発表が遅れる理由2
マクラーレンはスポンサーシップの権利を外部に販売しようとしている。これはF1のスポンサーシップという面で見れば、新しいやり方である。
もちろん他のスポーツではこのような形態のスポンサーシップは存在する。サッカーなどでは一般的ではないものの、シャツの胸スポンサーの権利を広告代理店が買い取る契約は存在する。
F1で本格的に導入されるのは、これが初めてのケースになる。これが実現すれば、彼らが言うようにマクラーレンのボディにスポンサー名がなくても、お金には困らない。
ただ問題点がないわけでもない。チームのイメージにそぐわないスポンサーがつく可能性がある。これはマクラーレンのようにブランディングを重要視するチームには問題である。当然、契約する際にはスポンサーの条件をつけることになるとは思うが、条件をつければつけるほど広告代理店は、広告主を見つけるのが困難になり、不利な契約になる。
マクラーレンが開幕後、スポンサー契約に数週間かかるというのは、契約金額の部分で開きがあるのを交渉する必要があるからである。
広告代理店から見ると安い金額でマクラーレンと契約した方が利益が出る。マクラーレンは当然、高く売りたい。
そこでマクラーレンは契約を焦ることなく、開幕戦から数週間のレースでの結果を元に、広告代理店と強気の交渉をしたい。
成績がいいのでマクラーレンのスポンサーシップは高く売れると、彼らは言いたいのである。
ロン・デニスはスポンサー関連の事業を手放すことにより、チームはレースにだけ集中できると主張する。
この契約交渉がこれからどうなるのかは、予断を許さないが、F1界にビジネスセンスを持ち込み大成功を収めたロン・デニスらしい発想である。
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