マクラーレン ホンダに我慢の限界?
マクラーレンが自分達のリソースをホンダに提供すると申し出ていると報道されている。これはどういう意味なのだろうか?
ホンダは今年、ブランクを経てF1にカムバックした。その間、ホンダにはF1の経験がない。ホンダがF1を撤退したのはKERSが導入される前の年である。
つまりホンダはKERSの経験がない。もちろん彼らは当初、参戦継続を前提に開発していたので、KERSは開発していた。だが実践に投入した経験はない。
またマクラーレンは昨年、メルセデスのPUを使用していたが、一部彼ら独自のソフトウェアを使用していた。
マクラーレンにはKERSの経験もあるし、昨年の経験もある。ホンダにそれを提供すれば、開発が早くなると考えるのは当然である。
だがホンダはそれに抵抗しているようである。それはホンダ独自の哲学である、どんなに困難でも自分達のやり方で解決したいからである。
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ホンダは成功するにしても、失敗するにしても、自分達のやり方でやりたいと望んでいる。失敗したとしても、そこから学ぶべきものは多くあるからである。
だがF1には時間がない。2週間に一度、レースがある。そのレースで結果を残さなければならない。
レースの結果はコンストラクターズ選手権の順位に直結している。そこで上位に入らなければ分配金の収入が減る。現在、大きなスポンサーがないマクラーレンにとって、この分配金収入は必要不可欠な資金源になっている。
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だからマクラーレンとしては焦っている。彼らも一年目から優勝できるとは思っていなかっただろうが、ここまで酷いとも思っていなかったはずだ。
マクラーレンが支援を申し出たことは、彼らの忍耐が限度まで来ていることの表れかもしれない。
それでもホンダは我が道を行くのか。そこが注目である。
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